過去ログ - トール「フィアンマ、か。……タイプの美人だ」
↓
1-
覧
板
20
107
:
◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/06/07(土) 22:22:24.71 ID:7eE3JAEj0
ほとんど眠ってしまいそうな様子で、青年は唇を舐め。
酒をまた一口飲むと、完全に酔いながら。
それでも、ひとかけらも隠しのない本心のままに。
「一度だけでいいから、…会って、……こくはくできたら、それで」
「………」
振られたら、それでいっそあきらめがつく。
会えない、見つからないというのが一番辛い。
「……………何だかなあ…」
フィアンマから聞かされた、トールの事情と。
目の前で彼女を求める、トール本人。
どちらの意思を尊重するべきか。
魔術師という生き物は、迷った時、実に個人的な選択をする。
それが良識に適っていなくても、自分の気分が良い方を選ぶ。
だから、ウートガルザロキはいつも通り騙すことを決めた。
ただし。
十年間騙し続けてきたトールではなく。
十年間、約束を守ってきたフィアンマに対して。
(そもそも、会う度にフィアンマちゃんもトールのこと口にしてるし)
元気なのか、変わってはいないか。
恋人は出来たのだろうか、自分のことはやはり思い出していないだろう。
会う度に、そんなことを言いながら目を伏せる姿を何度見ただろう。
正直に言って、ウートガルザロキはそういう女性の姿は好きになれない。
そして、彼女達が幸せになれるなら、泥を被るというのも悪くない。
(フィアンマちゃんからぶん殴られてもいいや)
思い出さなくたって。
もう一度、恋を始める事は出来る。
「眠いならホテル戻れー、トールちゃんはいたっち。スタンドアーップ」
「うあー吐くー」
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
120Res/81.90 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - トール「フィアンマ、か。……タイプの美人だ」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1399381899/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice