過去ログ - 飛鳥「そのキャラクターって、つくっているよね?」 菜々「ギクッ!?」
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3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/08(木) 21:49:03.72 ID:UIF+B/JC0

「――んだけれど、ちょっと聞いてくれないかプロデューサー」

「ん? どうしたんだ、思いつめたような顔して。なにか悩みでもあるのか?」

以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/08(木) 21:50:32.74 ID:UIF+B/JC0
 ボクがアイドルを初めて数ヶ月、ボクはある事について考えることが増えていた。
 ――偶像のアリカタ。
 アイドルというのはポップカルチャーの中心だといっても過言ではないだろう、昨今アイドルという存在は多くの人々、様々な層に支持されて、認められている。ボクの学校のクラスでだって、その存在はしばしば話題にあがるし、人気の的であったりする。ボクが活動を始めてからボクに近づいてきたヤツらがいたりする辺りに『アイドル』が持つ力というのが見え隠れしている気がしないでもない。つまりそういう事なのだろうね。
 実際、ボクは自身もアイドルという存在は少なからず気になっていた。――ここでいう気になっているというのは決して『アイドルになってチヤホヤされたい』といった自己顕示欲を源とするそれではなく、よく目にする文化の一つとしてという意味だ。 その程度の『気になっている』であった。



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/08(木) 21:52:25.43 ID:UIF+B/JC0
 けれどどうにも、今ではその程度の関心では済まない話となってきてしまっているのだ。なにせ今のボクは当事者に他ならないのだから、当然と言えば当然である。いやがおうにも、そのアリカタについて考えてしまう。
 人々の想像の中に生き、人々の夢想を受け、幻想としてファンに応える、言ってしまえばマボロシのような存在、理想や夢を売る仕事とも言えるのかもしれない。それだけであるならば漫画や小説のような『創作物』といった例があるだけに納得するのは容易いのだけれど、だがそれらの物事は大前提として『メタ』から目を背けることによって成り立つものなんだ。
 それに対してアイドルとは、自らが偶像であると『メタ』を前提として提示した上で、つまり偶像を偶像であると自ら申告して、活動する存在であるのだ、それは冷静になってみればとても奇妙な存在だと言えるんじゃないだろうか。
 そんな役を演じている身としては、それなりに『偶像』として役を果たせるような煌びやかさを意識したりすることも大切だと、ボクは思うのだ。
 思うのだが、じゃあ果たしてボクにそれはあるのだろうか。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/08(木) 21:53:00.81 ID:UIF+B/JC0
 アイドルであるための『個性』。
 プロデューサー曰く、ボクは十分に個性的であるらしい。自覚はある、ボクは所謂『痛いヤツ』であり、きっとそういうところが個性として受けているのだろう。
 けれどそれは、天然のものだ。
 思春期の少女のちょっとした至りである、周囲の話を聞いた限りでは一過性のものであるという話だ。ではボクが所謂『痛いヤツ』でなくなった時、ボクはどうなってしまうのだろう、そう考えずにはいられない。
 未来に不安を見出して震えることは愚かなことなのだろうが、それによって現在を害してしまっては本末転倒であるのだろうが、でもやっぱり気になってしまうのだから仕方ない。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/05/08(木) 22:12:27.51 ID:veU/LxdB0
やめなされやめなされ
(17)をいじめるむごいことはやめなされ…


8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/08(木) 22:25:37.71 ID:UIF+B/JC0



「先輩であるところの事務所の人気アイドル、前川みく……なるほど」

以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/05/08(木) 22:26:20.55 ID:45KNgKZ20
期待


10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/08(木) 22:33:52.55 ID:UIF+B/JC0
 そんな彼女は、同性のボクから見てもとても魅力的であり――

「あれ、飛鳥ちゃんにゃ、奇遇だねこんなところで」

 ――突然の声に慌てて振り返ればそこには件の先輩アイドルこと前川みくがいた。びっくりである。 
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/08(木) 22:42:44.48 ID:UIF+B/JC0
「ああ、こんにちは前川さん」

「む、なんだか固いにゃー。みくの事は、みくにゃんって呼んでくれていいよ」

「そうですか?」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/08(木) 22:52:15.32 ID:UIF+B/JC0
「……良いアイドルか……、ねぇみくさん、ちょっと質問いいかな?」

「むむ、なんにゃなんにゃ、どんな質問もみくにまっかせなさーい、にゃ」

「良いアイドルってなに?」
以下略



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