9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/09(金) 03:06:10.78 ID:xR3CJ1wJ0
ほむらの朝は、今日もまた空虚で始まった。
「少し寝たほうがいね、顔色が良くない」
主治医はそう言って棚のガラス瓶をみる薬の量が減っているのが分かり
少しだけ嘆息するがそれだけだった
ドアを閉じる音が個室に響く
「・・・」
昨夜の狩も失敗だった
目的の魔法少女を見つけることも出来ず
別の魔法少女を殺して終わった
誰もいなくなった病室に奥歯をかみしめるおとが響く
この近くにいるのは確かなのに・・・なぜ見つからない?
力を込めた指がシーツに食い込む
自問自答しながらもその答えは分かっている、魔法少女の能力は素質や経験もそうだが願いが大きく影響する
秘密裏に魔法少女にするという願いを抱いたのなら、隠蔽の能力は高いだろうこの近くにいるという
のが分かっただけでも奇跡に近い それだけの情報のためにどれだけの絶望を振り撒いてきたのかも分かっている
ほむらに魔法少女を探す能力がなければ魔法少女をみつけることすら難しかっただろう
当然と言えば当然の現状だがほむらは苛立ちを抑えられない、上手くいくはずないと分かっていても
打開できないのはとても悔しい
ベットにもぐり頭から布団をかぶり、苛立ちと焦燥感で、全身がふるえる
「時間がない、時間がないのよ!」
ベットの中で声を出す
そうもう自分には時間がない
これまでの空虚と退屈しかなかった変わらない日々が変わりつつあったほむらははっきりとわかる
よくない方向にいっていると
身体がふるえる、先ほどの苛立ちなどではなく、隠しようのない恐怖と不安によって
すぐにグリフシードを取り出し汚れを浄化するグリフシードを使いかけも含め4つも使った
昨日狩の後グリフシードを使ったので綺麗なままだのに4つも使用したのは初めてだった
「身体に力がちっとも入らなくなってきてる、一昨日よりも昨日、昨日より今日のほうが・・・
きっと明日はもっと! どうなってるの私の身体はなんでこんなにぼろぼろなの!
どうして私だけ・・・!」
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