過去ログ - エルフ「譚奇フルエ、代時正大…?」
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/09(金) 13:53:10.86 ID:2ODNgocP0
男「昔いた道場の教えでな、"武とは知をもって武であり、人は人として武を用いるべきである"といわれてな」
エルフ?「…ふぅむ」
少女は拾いあげた一冊の雑記を流し見しながら、男の話を半分に聞いていた。
男「野蛮な暴力では獣のそれと同じだし、それにいつの世も知識あって損はないからな」
エルフ?「…まあの、戦争で儲けるのも人の知恵だからな」
やがて、少女は興味なさげに雑誌をその辺へポイと放った。
彼女の言葉は、男の言いたいところとは一致しなかったのだが、大戦時の好景気を鑑みるに否定のできないことだった。
男「そんなことよりも、だ、お前臭うぞ」
エルフ?「うっ!…まあ確かに、あちこち逃げ回った挙句、ロクにシャワーも浴びさせん奴らだったからな」
男「シャワーね、ウチにはそんな洒落たものはないが、せめて桶に水を入れて持ってこよう、待ってろ」
エルフ?「頼むな、これでようやく男性の汁の臭さから解放される」
男「うぐ、お前な…」
エルフ?「冗談だ、ススで汚れても穢れは知らぬエルフさんだぞ?」
男はその言葉を最後まで聞かぬまま、桶を片手に外に消えていった。
エルフ?「…見上げた初心だの」
この皮肉も、相手には聞こえなかった。
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