12: ◆hSU3iHKACOC4[saga ]
2014/05/09(金) 13:05:54.95 ID:zyFBEZ370
老人は答えた。
「私の名前は葛葉ライドウ。隠居だよ。昔は探偵をやっていた。退院できたら私の友人に紹介したいとおもう。事故で傷ついた心を癒すことができる人物が知り合いにいるのだ。気晴らしを用意しよう。京太郎君さえよければの話だがね」
京太郎は老人に答えた。
「もちろん、ありがとうございます」
京太郎が退院したのは、それからさらに三日ほど後のことである。その間彼にお礼を言っていた男子高校生が二人、毎日彼の病室に通い、学校の話をしてくれていた。時々、病室から抜け出して中庭に出て、そこで野良猫と遊ぶ京太郎の姿が目撃されている。野良猫は真っ黒な猫で、印象的な緑の瞳をしていた。
13: ◆hSU3iHKACOC4[saga ]
2014/05/09(金) 13:06:44.64 ID:zyFBEZ370
新学期が始まってすぐのことだ。
リュウモンブチにかよう男子高校生が執事から外出禁止を言い渡された。
「敷地から出てはいけない」
しかし彼は禁止を破ってしまった。友達と遊びたかったのだ。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/05/09(金) 13:08:01.51 ID:/b7xCjZs0
ライドウ出てきた
特にベースは無いのか
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/05/09(金) 13:08:31.08 ID:NvrJkDP+o
[田島「チ○コ破裂するっ!」]乙
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/09(金) 13:09:30.27 ID:NvrJkDP+o
オナニー乙
17: ◆hSU3iHKACOC4[saga ]
2014/05/09(金) 13:09:31.83 ID:zyFBEZ370
五月に入ったあたりから、京太郎は悩みを抱えていた。彼の悩みとは、心の中にある微妙な空白である。
人間誰しも、心の中に問題をかけているものである。
欲望なのか、それともまったく別のものなのかは、人それぞれ。
思春期の男子高校生ならば、悩みがあってもまったくおかしなことではない。
18: ◆hSU3iHKACOC4[saga ]
2014/05/09(金) 13:12:49.03 ID:zyFBEZ370
しかし京太郎の胸の空白は広がっていった。
人のお願いを聞いてみても、まったく何も答えが出てこなかった。
一生懸命になって動いてみても、まったく心が埋まらない。
空白が広がるばかりで、何も得るところがない。
まったく理屈などない。
19: ◆hSU3iHKACOC4[saga ]
2014/05/09(金) 13:15:50.43 ID:zyFBEZ370
頭が悪くないといって、将棋だとかチェスのような室内で遊ぶものに熱中できるという話でもない。
仮に世界で一番頭のいい人間がいたとしても、興味を持たないのならばいつになっても技術は伸びない。
続かない。
やる気がないから先を見ない。
飛ばせてもらえない鷹。
20: ◆hSU3iHKACOC4[saga ]
2014/05/09(金) 13:18:01.45 ID:zyFBEZ370
京太郎はいった。
「そういうことじゃないんだよストレスって感じじゃないと思う。
たぶん。
心の中が真っ白になるっていうか。
そういう感じ。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/05/09(金) 13:19:28.39 ID:/b7xCjZs0
体格いいからな
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