34: ◆hSU3iHKACOC4[saga ]
2014/05/09(金) 13:55:24.24 ID:zyFBEZ370
雨が少しずつ強くなっている。
シャワーでも浴びたかのように京太郎の髪の毛はぬれてしまった。
「おかしい」
雨にぬれながら歩く京太郎は、自分がどこを歩いているのかがわからなくなっていた。
迷ったわけではない。
商店街への道をしっかりと歩いているはずだった。
道に迷うなどということは高校生になってあるわけがない。
迷うにしても通いなれた道を迷うわけがあるか。
しかし京太郎は道に迷っている。
道に迷ったことがおかしいのではないと京太郎は感づいていた。
景色が違うのだ。
今まで自分が立っていた場所、息を吸っていた場所と微妙に違った場所に自分が立っている。
まったく科学的ではない。
理論的ではないけれども、どこかから間違いなく違った世界に巻き込まれてしまっている。
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