42: ◆hSU3iHKACOC4[saga ]
2014/05/09(金) 14:12:05.26 ID:zyFBEZ370
締め上げられながらガキが笑った。
これで終わりだろう人間、俺には耐性がある。
しかしお前は何もない。
このままエサになるがいいと。
火炎に包まれた京太郎だったが、ひるまなかった。
生きるのだという執念が彼を突き動かしていた。
あきらめれば終わり。
なんとしても生き残る。
それだけが、戦闘続行のエネルギーなのだ。
彼は雄たけびを上げた。
彼の肉体に力が満ちる。
ガキの首を脇に挟んで閉めたまま、彼は川へと飛び込んだ。
後のことは考えない。
今このときの命をつなぐのだ。
あまりにもシンプルな思考が、冒険の火蓋を切った。
どちらが生き残るのか、激流にたずねよう。
少なくとも今このときに終わることはない。
賭けに出たのだ。
京太郎とガキは濁流に飲まれた。
二つの姿は消えうせた。
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