11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/09(金) 20:11:28.05 ID:OHJpcaUT0
『月火だよー』
「月火ちゃん……聞きたいことがあるんだ」
『何々? 恋愛相談から闇討ち依頼まで何でも聞いちゃうよ』
冗談に聞こえないのが怖えよ。
「千石のことなんだけど……」
『せんちゃん? 凄いよね、最近。漫画の方が大ヒットでさー』
同姓同名やペンネームという訳ではなかったようだ。
そうか、あの千石が……。
僕は何処か安堵に似た感情と共に口元を綻ばせた。
その出所が何から来るものなのかは僕にすら確かではなかったが、敢えて言うのならば娘を嫁にやる父親の気持ちとは、こんな感じなのではないだろうか。
『そっちに住んでるみたいだし、会いに行ってあげなよ。電話番号教えるからさ』
昔お兄ちゃんと何かあったのは知ってるけどさ、もう時効っしょと月火ちゃん。
妹は妹なりに友人を慮っているらしい。
「そうだな、ありがとう」
月火ちゃんに礼を言って通話を切る。
と、萩原が興奮から顔を真っ赤に染めふんふんと息を荒くしていた。
こんな萩原は初めて見る。
どうしよう、ちょっと怖い。
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