15: ◆TRhdaykzHI[saga]
2014/05/10(土) 19:26:09.68 ID:Func4jDlo
* * *
どっかの町
生徒「先生さよーなら!」
元神官「はい、さようならー」
勇者「……」
「…………ちょっと勇者様?なにを笑っているんです」
勇者「いや、ちゃんと先生やってるなって思って」
元神官「やってますよ。当たり前じゃないですか」
勇者「神官やめて教師になるって言ったときには驚いたけど、なかなか様になってるな」
元神官「けっこう楽しいですよ。こうしてこの長閑な町で教師をやっていると」
元神官「勇者様たちと旅していたあの期間が、どれだけ激動に満ちていたかと思い知らされますよ……」
勇者「とか言いつつ一番はっちゃけてたのはお前だよな」
元神官「ちょっと何言ってるんですか!?そういう誤解を招くようなことやめてくださいよ!!」
元神官「今日はこの町の近くに出現した穴を調査するついでに?」
勇者「まあな。あれは3日前に現れたんだっけ?」
元神官「ええ、そうですよ。でも別に……とくになにもないですね」
元神官「穴からマグマが飛び出してきたりもしないし、温泉が湧いてくるわけでもなし……」
勇者「この国だけでも13か所か。全く、暇人もいるよな。
一人じゃ絶対無理だし、団体でやったんだろ」
勇者「あーもうまったくよーー!!
転移魔法が使えるからって、穴の報告がある度に確認に回される俺の身になってくれよーー!!」
勇者「今日も残業だーー!うわーーい!!」ダンッ
勇者「ま、今日は教師に久々に会えたし別にいいけどな」
元神官「ははあ……勇者様も大変ですねえ。
魔王様との旅を終えてから、騎士団で仕事してるんでしたっけ」
勇者「ああ。勇者って別に職業じゃないしな」
元神官「確かにそうですね」
勇者「剣を使うのはまだいいが、事務処理が堪える……」
元神官「でしょうね。書類を前に苦悩する勇者様が一瞬で想像できますよ」
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