過去ログ - 勇者「世界崩壊待ったなし」
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674: ◆TRhdaykzHI[saga]
2014/09/14(日) 10:07:28.97 ID:NxApZR39o



* * *


こうして少年の長きに渡る一瞬の大冒険は幕を閉じたのだった


さて、再び照明が灯された劇場をあらためて見渡してみると
帰り支度をはじめる者、欠伸をする者、顔見知り同士で何やら囁き合ってる者……
均等に並べられたシートにまばらに点在する人の影が、冬眠明けの熊みたいに動き出した頃だった

あるいはその中の一人か二人くらいは、不思議に思いつつ閉じた緞帳を見つめた者がいたかもしれない
少年が、勇者たちが、警官が、強盗団が、社長が、この後どうしたのか?

だけどもやっぱり、エンディングを迎えた物語にあれやこれやと付け加えるのも無粋だろうから
彼らのその後については、事実のみ簡潔に述べるくらいがちょうどよかろう




テロ組織とも暴走団ともつかないとある集団が、雲の下立ち並ぶビル群のひとつに突っ込んで屋上を目指す頃には
喜々面々、興味津津、戦々恐々、カメラマンと記者たちがハイエナのように群がって、騒動の様子は全世界中に放映されていた

そんな折、社長が空から降ってきた
観客諸君ご存じのとおり魔法で超強化された少年に殴り飛ばされたためである

社長の鼻血がつくことも気にとめずに押し寄せるマイクの波、その中心でただただ彼は混乱していた。
あるいはただ脳震盪を起こしていただけかもしれないが……






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