過去ログ - 少年「ゴブリンの女王と結婚することになった」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 19:35:44.10 ID:ob6TkYazO
体格から考えて、歳の頃は僕よりも四、五歳上だろう
背が高く、細身の身体で、足を組んで玉座にデンと鎮座していた
『彼女』はその、衣装とはチグハグにチープで、困ったような表情をしている仮面の下から、暫く僕の顔をジッと見ていた
以下略
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2014/05/10(土) 19:36:22.78 ID:ob6TkYazO
少年「えっ」
女王「オ前、ワタシノオムコサン」
少年「えっえっ!?」
以下略
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2014/05/10(土) 19:37:22.33 ID:ob6TkYazO
女王「ごぶ?ごぶごぶ(そうか?それは残念だ」
女王「オムコサン、ココデ暮ラス、イイ。ワタシトイッショ」
少年「ちょ…ちょっと何を言っているのかわからないです」
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2014/05/10(土) 19:38:41.00 ID:ob6TkYazO
側近「とりあえず、お部屋のご用意をいたしますので、お二方でお待ちください」
少年「側近さんもなんで女王様の言うことを聞いてるんですか!?止めてくださいよ!」
側近「女王様の意思は国民の総意ですので……」
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2014/05/10(土) 19:39:18.09 ID:ob6TkYazO
今から遥か昔、伝説の時代、世界を闇に包もうとした魔王がいた
魔王は四人の勇者によって滅ぼされたが、その勇者の中に一人、赤ん坊の頃に両親に捨てられ、あるいは離れ離れになってゴブリンに育てられた人間がいた
彼は魔王との戦いの最中に命を落としたが、その後世界を救ったゴブリンの英雄として、ゴブリン達に認められた
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2014/05/10(土) 19:41:09.74 ID:ob6TkYazO
そうして赤ん坊が成長すると、英才教育を施して王にした
人間の王を戴いたゴブリンの国は、みるみるうちに発展し、それまで彼らを支配し、暴虐の限りを尽くしていたオーク達を凌ぐ勢力となった
そういった経緯から、ゴブリンの王はゴブリン達に拾われ、育てられた人間の捨て子がなるという伝統が出来上がった
以下略
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2014/05/10(土) 19:41:38.42 ID:ob6TkYazO
側近「とまぁ、かいつまんでお話しますと、こういったわけで我らが女王はここにおられるわけです」
少年「へぇ……じゃあ女王様はここで産まれたわけじゃなくて……」
側近「その通り。貴方がたの王国でお生まれになられました」
以下略
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2014/05/10(土) 19:43:02.10 ID:ob6TkYazO
側近「少年様、少しこちらへ。陛下、少々お待ちください」
女王「ワタシノオムコサン、ツレテッチャダメ!」
側近「ごぶーごぶ(少年様には色々と事情の説明が必要なのです)」
以下略
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2014/05/10(土) 19:45:06.19 ID:ob6TkYazO
……
側近「さて、少年様。少し難しいところなのですが、陛下はご自分を醜いと思い込まれておられます。しかし、人間の王国に滞在経験もあり、人間の美醜も学んだ私が見た限りでは、陛下のお素顔は大層お美しい」
少年「どうして女王様はそんなふうに思っているのですか?」
以下略
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2014/05/10(土) 19:45:38.72 ID:ob6TkYazO
側近「これはごく個人的な要望とも言えるのですが、少年様には陛下の心の支えとなって頂きたいのです。陛下は普段、私たちゴブリンを思いやり、国の発展に腐心しておられます。しかし、ご自分のことを顧みることなく、ご自身の幸せというものが無いようにも思えるのです」
少年「……」
側近「陛下にも、私たちが陛下からいただいているような幸せを感じて頂きたいのです。これは我々ゴブリンの総意です」
以下略
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2014/05/10(土) 19:46:26.77 ID:ob6TkYazO
〜その頃、王国では〜
女騎士「大臣!」
大臣「何事ですか、女騎士。王宮で騒がないでください」
以下略
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