過去ログ - 春香「私のサイン?」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:07:49.62 ID:DoXkrPE9o

 一緒に笑い、一緒に泣き、自分よりも他人を大切にする。
 天海春香は、そんなヤツである。

 そんな娘だから、誰からも応援されるアイドルになったんだと思う。


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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:08:16.58 ID:DoXkrPE9o

 高校に入学してすぐ、自己紹介であたしは彼女を知った。
 天海春香――珍しい苗字。

「あのっ、アイドルを目指してます!」
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:08:50.71 ID:DoXkrPE9o

「ねえ、天海さん?」

「な、なにかなっ」

以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:09:27.64 ID:DoXkrPE9o

「アイドルになりたいんだっけ」

 でも、笑顔の可愛い春香を……明るくて素直な春香を見て、あたしは。
 純粋に『友達になりたい』、って思ったんだ。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:09:53.89 ID:DoXkrPE9o

「昔のことだけど……アイドルのお姉さんと一緒に歌って、褒められたことがあったの」

「へぇ!」

以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:10:22.33 ID:DoXkrPE9o

「すごい……春香。あたし、応援する」

 あたしは、春香の呼び方を変えた。
 苗字から、下の名前へ。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:10:48.99 ID:DoXkrPE9o

 春香の視線がさまようので、一応名乗ってみる。

「ケイ。よろしくね」

以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:11:15.40 ID:DoXkrPE9o

「うん?」

「サイン、くれないかな」

以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:11:57.49 ID:DoXkrPE9o

「……えっと、ケイ」

「ん?」

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:12:39.08 ID:DoXkrPE9o

 だ、だってそういうのって事務所に入ったら決めたりしないの?

「春香、どこの事務所に入ってるの?」

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:13:54.89 ID:DoXkrPE9o

「と、とりあえず頑張ってみるねっ」

 それから春香は紙とにらめっこをして、うーんうーんと唸っていた。
 サインが中々決まらなかったみたいで、結局生徒手帳を返してもらったのは8分後、チャイムの鳴る直前だった。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:14:30.73 ID:DoXkrPE9o

「ううん、大切にするよ」

 これ、よーくみるとひらがなの「あまみはるか」を組み合わせてある。
 凝ってるなぁ。アイドルっぽくてかわいいサインだった。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:14:56.44 ID:DoXkrPE9o

「あたしと、さ。良かったら、友達になってくれない?」

「……うんっ」

以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:15:22.53 ID:DoXkrPE9o

 そんで、あたしたちはニ年生になった。
 春香たち765プロのアイドルは一躍有名になって――今日は、春香の久しぶりの登校。

 ……も終わって、今は帰宅途中。街で一番大きいCDショップの前を通りかかった。
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:15:57.33 ID:DoXkrPE9o

 友人のアゲハが茶化しを入れる。

「もう、売れっ子発言だなぁ」

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:16:37.45 ID:DoXkrPE9o

 初めて会った時から変わらないリボンの位置、色、形。
 離れていても、テレビの中にいても……それで春香だ、って分かる。

「アイドルの天海春香さん……ですよね」
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:17:05.10 ID:DoXkrPE9o

 春香は中学生っぽい男子二人組に、声をかけられていた。

「……ダメダメ。そういうのは事務所を通さなきゃ」

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:17:54.08 ID:DoXkrPE9o

「でも、事務所に怒られたりしないの?」

 あたしがそう言うと、春香はまずい所を指摘された、って顔をしたけれど、すぐに笑顔になった。

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:19:02.64 ID:DoXkrPE9o

「はいっ。応援、ありがとうございます!」

「こ、こちらこそありがとうございましたっ」

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:19:29.25 ID:DoXkrPE9o

「そーだよ」

 あたしとアゲハがそう言うと、春香はこう返した。

以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/12(月) 02:20:08.39 ID:DoXkrPE9o

「いいこというねぇ、春香」

「も、もう、アゲハ……恥ずかしいよ」

以下略



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