過去ログ - 咲「今日のお薦めはこちらですか?」ハギヨシ「はい、この本です」
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2014/05/12(月) 11:03:40.49 ID:uzFCl8vE0
ふらりと咲が立ち寄ったのは街の図書館だった。
背の高い木々を背景にして、緑に埋もれそうな建物は3階建て。
白亜の壁は、ベージュの建築物が多い中では陽光に照らされて一際目立つ。
カラフルなタイルを敷き詰められた末広がりの階段を上がり、施設の中へと足を運ぶ。
階段を上がった正面に拡がっているのは、壁を大きくくり抜いてはめ込まれた格子のガラス窓。
ステンドグラスになっており日差しの強い日でも採光を抑える工夫なのだろう。
その前に置かれているのは規則正しく並べられた長机とベージュの布が張られた椅子。
自習室は別に有るため机は個別タイプではなく椅子と椅子の間隔は事のほか広い。
休日には本を積み上げて一日居座る者も居る。
咲は開放されたその空間から離れて、棚が並ぶやや薄暗い方へと足を進めた。
人の視線が通りやすい場所での読書はあまり好まないのだ。
沈むほど毛の長い臙脂色のカーペットの上を歩く。
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2014/05/12(月) 11:06:56.73 ID:uzFCl8vE0
やがて最奥に近い位置にまで歩みを進めて。
咲は、彼の姿に気付いた。
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2014/05/12(月) 11:10:40.89 ID:uzFCl8vE0
机の上に数冊の本を重ね、背もたれに背を預けたまま片肘を乗せた方の手で時折ページをゆっくりと繰る。
その所作に、張り詰めたものは一切ない。
本棚に囲まれ人の視線も届かない、時間の流れに切り離されて音も無く沈んでいるかのような空間の最中に居ながらにして
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2014/05/12(月) 11:14:12.81 ID:uzFCl8vE0
ハギヨシ「それは図書館に、と言う意味でしょうか?それともこの席のことですか?」
咲「どちらも気になります」
素直にいえば、ハギヨシはふと考え込むように手を顎にあててから、ゆっくりと答える。
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2014/05/12(月) 11:16:57.22 ID:uzFCl8vE0
天頂からかかる臙脂色の重厚なカーテンは、天気が良すぎる時に本の日焼けを防ぐためにかけられているものだろう。
まるで一編の物語を切り抜いてそこに置いたかのような、あまりに贅沢な場所。
咲「私、張り出し窓って好きなんです」
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