過去ログ - 阿良々木暦「ことりハザード」
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37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/12(月) 21:15:59.43 ID:WmSvF+Wh0

「知らないよ。女の子の扱いは間違いなく阿良々木くんの方が長けているじゃないか。任せるよ」

「任されても困る! お前は怪異の専門家なんじゃないのか!」

「怪異に関してはそうだけれど、僕はもう四十路近いんだよ? そんなおっさんに頼らないで……」

僕と忍野が世にも不毛な押し付け合いをしていると、忍野の視線がアイドルの皆の方角へと移った。

「まずい、見付かった!」

忍野が声を上げるも時は遅く、アイドル達は目にも留まらぬ早さで僕と忍野に詰め寄ってきた。

「阿良々木先輩! 忍野さんと一緒ということは昨日はお楽しみだったんだな!?」

「この人が命の恩人だっていう忍野さんですか!?」

「きゃあ!! プロデューサーとチャラそうなおじさんの新しいカップリング!! 夢が広がりますぅ!」

「忍野さんは外見から誘い受け……いや、クール受けかしら?」

「いやいや、おじさんだしテクニシャンだって考えたら攻めだYO!」

「あなた様は純愛なんですよね? そうと言ってくださいまし!」

「み、皆元気いいねえ……何かいいこと……あったんだろうね、きっと……」

有無も言わせず迫ってくるアイドル達(+1)。

その瞳は例外なく爛々と不気味に輝いており、興奮しているのか息も荒く独特の威圧感を醸し出していた。
その様子は、喩えるのならかつて違う未来で垣間見た、血液を求めて生者に群がるゾンビーか死者のようだ。
神原もいつもより悪化しているようだし、恐ろしい怪異だ。

流石の忍野も見たことのない表情で狼狽えている。
決め台詞も決められない程に。



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