過去ログ - 阿良々木暦「ことりハザード」
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45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/12(月) 21:27:11.98 ID:WmSvF+Wh0

「じゃあ、僕はまた旅に出るとするよ」

「そうか。お前ももう齢なんだから、無理するなよ」

「はっはー、言ってくれるじゃないか阿良々木くん。何かいいことでもあったのかい?」

「じゃあな、世話かけた」

「いいよ。じゃあね」

また会おう、とは言わずに別れを告げる。
忍野との関係は、これくらいが丁度いい。

果たして風来の怪異の専門家は、また新しい怪異を探して全国を回ることだろう。
どちらかが死ぬまでにあと一回くらい会えれば御の字だ。

「あれ、忍野さんは帰ってしまったのか?」

「ああ、今しがたな」

「そうか、ろくに挨拶も出来なかったのは残念だな……もっとゆっくりしていけばいいのに」

「うん、それは完全にお前の自業自得だけどね」

「おはようございまーす!」

「おはようございます」

入れ違いに天海と如月が出勤してくる。

これで元通りだ。
また変わらない日々が続いて行く。
人間は忘れることの出来る生き物だ。
嫌なこと、都合の悪いことを忘れることで精神への負担を軽減する。
決してそれが良いことだとは言わない。
いくら嫌なことでも忘れてはいけない事項は必ずあるし、だからこそ人間は成長出来るのだ。

けれど、忘れた方がいいことだって逆説から説けば必ず存在するのだ。
先日の事件は、出来の悪い悪夢だとでも思っておこう。

さあ、今日もまた日常という日々を繰り返そう――。

「ところでプロデューサーさんはタチですか? ネコですか?」

「……え?」



ことりハザード END



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