過去ログ - 阿良々木暦「ことりハザード」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/12(月) 20:38:20.14 ID:WmSvF+Wh0

「お前のことが好きだって、どうしようもないくらい忍野メメが好きだって僕の気持ちくらい、全部分かっている癖に!」

「……阿良々木くん」

「……わかってる、こんなことおかしいって……けど、どうしようもな いじゃないか……!」

好きになってしまったんだから、と嗚咽混じりに陳腐な台詞を吐く前に口を塞がれた。

「ん……」

僕の口を塞ぐ柔らかな感触に一瞬戸惑うも、それがなんだったのかは理解した。

「……忍野」

「本当、阿良々木くんは鈍感だねえ。そんなんだから吸血鬼なんかに襲われちゃうんだよ」

「……」

「僕だって、出会った時から阿良々木くんが好きだったよ」

「忍野……」

「阿良々木くんったら全然気付いてくれないんだもんなぁ。
 この齢になって恋する乙女の気持ちがわかっちゃったよ。ま、でも意外だったな」

相変わらずの口調で、相変わらずの態度で、忍野は言った。

「まさか相思相愛だったなんてドラマみたいなこと、想像もしてなかったからね」

僕は何も言わず目を閉じると、組み伏せた忍野の肢体を——。



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