過去ログ - 傭兵「この世で金が一番大事」僧侶「じゃありません」
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15: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/05/13(火) 22:07:03.27 ID:sWnNovzn0

 床に直に腰を下ろした傭兵さんは、懐から羊皮紙を取り出しました。紐解けばそれはどうやら地図のようです。しかもかなり詳細な。これだけで余程の値段はするでしょう。

傭兵「まず契約の確認だ。俺はお前をラブレザッハまで連れて行く。いいな」

僧侶「はい」

傭兵「その前にまず確認したいことがある。『連れて行く』の定義だ。『連れて行く』という言葉には当然護衛も含まれるという解釈であってるか」

僧侶「……そうですね。はい」

傭兵「お前はどれくらい戦える?」

僧侶「え?」

 予想もしなかった質問が飛んできて、わたしは思わず声を挙げました。
 しかし傭兵さんは、逆にわたしのその反応こそが予想していなかったと見えます。怪訝そうな瞳をこちらに向けてきます。

傭兵「お前を護衛するのはいい。が、お前自身もある程度――それこそ俺の足手まといにならず、自分の身は自分で守れないと、大森林を抜けるなんて到底無理だ」

 到底無理でもやるんだろうけど、あんたは。傭兵さんはぼそりと言いました。そのとおりです。

傭兵「俺はお前に雇われてるし、任務としてお前を護衛する。が、四六時中じゃない。それとも風呂に入ってる時、用を足してる時、俺も一緒にいるか?」

 わたしはぶんぶん首を振ります。そんな羞恥に耐えられるはずがありません。



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