5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/14(水) 19:31:42.46 ID:nm2l17/f0
閑話休題。
だが、例えばの話だが。
「何故ここまでこの娘に与する?」
あまりにも有能すぎる王がいたとしたら、どうなのだろう。
誰よりも強く、誰よりも美しく、誰よりも頭脳は聡明で、誰よりも先見性に秀でている。
彼に失敗などという言葉は存在せず、彼に相対する存在は皆無。
そんな人間がいるとしたら、彼をもう人とは呼べないだろう。
「人間だからさ」
なんせ個人で全てが完結している。
彼にとっては王という称号すら些末の一部としか映らないだろう。
何故ならば、彼には他人すら不要だからだ。
だから、むしろ、神と呼称されるべきだ。
「ならばその身を以て知れい」
いや。
神の如き能力を持った人間が、それを良からぬ方向へ使ったとすれば、それは。
畏敬と恐怖をもって呼ばれるべきなのだ。
かつて第六天の王と称された男がこの国で名乗った様に。
「吾輩は魔を統べるもの――混ざり者風情が我に楯突く等と言うその傲慢、吾輩自らの手で断ち切ってくれよう!」
そう。
魔王、と。
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