過去ログ - まどか「わたしはインキュベーター
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2014/05/24(土) 11:12:36.98 ID:d0QkStHF0
路地裏
まどか「そう言えば学校、サボっちゃったんだよね。子どもとして、不合格まっしぐらだなぁ(ハハ…)」
杏子「ハ!昨日の今日で、のうのうと学校生活エンジョイ出来たら、そりゃ子どもとしちゃ合格でも、人間としちゃ不合格だろ(モグモグ)」
ほむら「佐倉杏子。あなたたちの『行動』の間、私はまどかを守るのに専念するわ。だから後ろは気にしなくて良い」
杏子「やれやれ。まだフルネームかい。さっきはあんなこと言ったのに、余所余所しいモンだねぇ(アグ)。でもま、お言葉に甘えて遠慮せずにやらせてもらうよ」
ほむら「その代わり、失敗と見ればすぐにでもあの魔女を殺すわ。これも、さっき言った通り」
まどか「ほむらちゃん……」
杏子「ふぅん……」
ほむら「なによ」
杏子「いや、あたしにさやかを殺させないためにそんなこと言ってんじゃないかなー、なんて」
ほむら「……」
杏子「(ニヤニヤ)」
まどか「杏子ちゃんは、どうしてさやかちゃんのためにそこまでしてくれるの?」
杏子「逆に聞くけどさ、今朝ほむらの家にあたしがいるって分かった時あんた、殺されるとか思わなかったワケ?あたしはあんたの親友と何度も事を構えた、こわ〜い魔法少女なんだよ?」
まどか「あの時の杏子ちゃんは、わたしを殺すような人にはとても見えなかったから」
杏子「……」
まどか「それに、それでも、もしさやかちゃんが助かるなら、それでも良いかなって」
ほむら「まどか!?」
杏子「あは!ホントお人よしだねぇ、あんたも、さやかも。……だからだよ」
まどか「え?」
杏子「あんたの質問の答えさ。さやかのヤツも、どんなヒドい目に会ったって、お人好しな正義の味方の道を突っ走った。真っ直ぐにね。あたしが懇切丁寧に忠告してやったってのにさ」
まどか「さやかちゃんと、ちゃんとお話してたんだ……」
杏子「一方的に話して聞かせただけだよ。とあるバカな魔法少女が、他人のための願いで、どんなロクでもない目に会ったか、さ」
まどか(そう言って、杏子ちゃんは哀しげにわらった。……きっと、その『バカな魔法少女』は杏子ちゃんのことなんだろうな)
杏子「そのお人好しっぷりをどこまでも貫くアンタたちを見たらさ、思い出したんだ。正義の魔法少女に憧れていた、昔の自分を。そしてあたしの師匠……マミさんのことを」
まどか「え!?」
ほむら「じゃあ佐倉杏子。あなたが巴マミの死んですぐに見滝原に来たのは……」
杏子「ハハ……。お察しの通り。恥ずかしながらあの人の守った町がどうなったのか、気になっちまってね。ケンカ別れした弟子の分際でって、マミさんが聞いたら怒られそうだけどさ」
まどか(杏子ちゃん、マミさんの弟子だったんだ……。そうだ!)
(マミ「……魔法少女はみんな、一人ぼっちだから」)
まどか(杏子ちゃんも最初、一人ぼっちだった。だから、あの言葉はきっとそう言うことなんだ)
まどか「杏子ちゃん」
杏子「ウン?」
まどか「マミさんは最期まで、杏子ちゃんのことを気にかけてたよ。わたしはそう思う」
杏子「……ありがとな、まどか」
ほむら「2人共。話をしている暇は無くなったわ。―――結界よ。美樹さやかの魔女の」
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