過去ログ - まどか「わたしはインキュベーター
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86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/06/21(土) 23:53:27.76 ID:P+kXzR8W0
円環さやか「それで、まどかはさ、何でインキュベーターなんてやってるの?キュゥべえって言うインキュベーター、いなかった?それに……」
まどか「そんな一辺に聞かないでよ、そう言うところはおんなじだなぁ、さやかちゃん」
まどか「まずね、『キュゥべえ』って呼ばれた前のインキュベーターは、わたしがぜーんぶ殺しちゃったの。絶滅だよ?」
円環さやか「インキュベーターを絶滅……ってそんなことできるの!?」
まどか「できるよ。だってお願いしたんだもん。「キュゥべえ、死んで?」って。そしたらみーんな死んじゃった」
円環さやか「お願い―――魔法少女としての願いだね。でも、それが何であんたがヤツらの代わりをすることに繋がるの?」
まどか「『どんな希望もソレが条理にそぐわないものであるかぎり、必ず何らかの歪みを生み出すことになる』……インキュベーターの言葉」
まどか「わたしのお願いは叶ったけど、その分歪みは生まれたの。インキュベーターって言う『種』、生命は無くなっても、代わりにインキュベーターって言う役割が残った。誰かがその空席を埋めなきゃいけないってことになってね」
まどか「希望の結果の歪みとして、罪に対する罰として――――気が付いたら、わたしが最初からインキュベーターってことになってたんだ。わたしの自業自得ってことかな?」
円環さやか(キュゥべえを殺したくなる気持ちは、理解できないことも無い。半分以上あいつのせいで、あたしらは散々酷い目にあったんだから……)
円環さやか「でも、なにも殺さなくったって……」
まどか「……『なにも殺さなくったって』かぁ。さやかちゃんは優しいなぁ、さすがわたしの嫁だね」
円環さやか「その言葉をまどかの方から言われる日が来るなんてなぁ(タハハ…)」
まどか「さやかちゃんはやっぱり、優しくて、正しいね。そうだよね、間違いを犯したのはわたしの方なんだから、さやかちゃんが正しいよ。当然だよ」
円環さやか(罪、間違い、そして罰、か……)
円環さやか「ねぇ、まどか。あんた、やっぱ後悔してる?」
まどか「え〜。後悔なんてあるわけないよ、さやかちゃん。この手袋、見て?(ス…)」
まどか「この赤い手袋はね、キュゥべえの血の色。わたしが何をしたか忘れないための、誓いの色。これがある限り、後悔なんてある訳、無い」
円環さやか「答えになってないよ、ソレ?」
まどか「さやかちゃんは頑固だなぁ」
まどか「んー、でもやっぱり後悔してないかな。恨んだ相手を殺したんだし」
まどか「わたしもね、頑張ったんだよ?自分に色々言い訳して、殺さないように、殺さないように」
まどか「それを全部台無しにしたのはキュゥべえの方。言ったんだよ?『わたしたちの大切なことを考えて』って……。なのに……(ギリィ)」
円環さやか(ビク!?)
まどか「「考える必要が無い」ってなに!!マミさんも!さやかちゃんも!杏子ちゃんも!ほむらちゃんも!死んだのに!わたしの目の前で!それを!踏みつけにして!平気で!!」
円環さやか「ま、まどか!?」
まどか「平気で……平気で……。そんなのって無いよ……ひどすぎるよ……。みんな何のために死んだのか、もう分からないよ……(ポロポロ…)」
円環さやか(まどか……時間軸が変わっても、やっぱり)
円環さやか「まどかの方が優しいなぁ。さすがあたしの嫁だ……」
まどか「優しいなんて言わないで(キッパリ)」
まどか「ウソでもそんなことを言のは、貶めることと同じだよ?そっちの世界のわたしを、キュゥべえを、そしてさやかちゃん自身を」
まどか「さやかちゃんはそんな子じゃ無い筈だよ?誰かを殺すなんて、そんな『悪』を許せない子のはずだよ?そんなさやかちゃんが、わたしを、『悪い子』を庇おうとするのは、いけないことだよ」
円環さやか「でもさ、あんた」
円環さやか「魔法少女を幸せにするために、願ったんでしょ?」
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