15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/03(火) 02:00:42.77 ID:61yC03xwo
少しばかり背伸びをして見下ろすと、ぼさぼさの後ろ頭が見えた。
道路脇の窪地に男が座り込んでいた。
男は黒く丈の短いコートを着ていて、その裾からさらに白い裾がのぞいている。
重ね着をしているようだ。
まだまだ寒い時期ではあるからそのこと自体は別におかしなことではないがその白い方の服には見覚えがある。
白衣のように見えた。
男は手元を見下ろして何やらいじっているようで、彼の身じろぎに合わせて異音が大きくなったり小さくなったりする。
音に混じって低い鼻歌が聞こえた。
どこか音程の外れた奇妙なもので、鼻歌と思わなければそう聞こえないほどだったが異音と合わさるとなぜかちょうどよく響きあっているようにも感じた。
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