過去ログ - エルフ「私の前に道はない 私の後ろに道は出来る」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2014/06/01(日) 02:47:37.64 ID:SAoUehP80
そうしてたどり着いた家屋は、しばらく人の手が入ってなかったのか
なかなかにひどい有り様だった。
だだっ広い、放置され荒れた土地の真ん中に建てられたそれは
人の手もまともに入ることなく、埃まみれで、色々と手入れが必要そうだった。
男「これはまた…ううむ」
?「………」
村娘「…その、前任の方も高齢だったので…晩年は、なかなか自力では修繕の方も出来なかったみたいで」
男「なるほど、これは本格的に厄介払いということか…」
村娘「え?」
男「あ、いやこっちも話で、それよりもありがとうございました、案内なんてさせてしまって」
村娘「い、いえ…私のもすぐ近くで、あそこなんです」
娘が指差した先には、畑の向こうにかろうじてなにやら建物の屋根らしきものが見えた。
近くとはいったが、やはりそれなりに距離がありそうだった。
男「そうなんですか、では明日、村内を回る時にでも挨拶させてもらいます」
村娘「あ、えと、よろしくお願いします…駐在さん」
男「はは、はい、それではまた」
村娘「………」
二人を案内し終わった後、娘は男にお辞儀をしてからようやく自分の家路についた。
その背筋は、どうやら先程よりもほんの少し上向きになっているようなのだった。
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