過去ログ - エルフ「私の前に道はない 私の後ろに道は出来る」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2014/05/19(月) 21:14:22.01 ID:pv4zQ/550
しかし彼女は、ことここに至っても自らが悪いのかどうか、理解していなかった。
どうして皆は、この素晴らしさが分からないのか
自室に隠しておいた試作品を眺めながら、ただそう思った。
次の日から、分かりやすいくらい、里の皆が彼女を避けるようになった。
子供エルフ「あっ!お前、掟をやぶったやつだな!」
子供エルフ「こいつめーっ!」
同じくらいの子供なんぞは石まで投げるくらいで、自然と彼女の足は遠くへ追いやられていった。
不思議と悲しくはなかったが、母の姿を見られないことだけは気がかりだった。
エルフ「……あれ?」
森を散歩する中で彼女は、今度は背が低く、荷物を抱えた男の死体を見つけた。
それはドワーフの死体だった。苦しみもがいた跡がある。
森に迷い込んできて、里の兵士にでも見つかったのだろう、体に矢を受けて、動けなくなって衰弱死していた。
里の皆はドワーフを嫌っているようだったが、彼女にはそのような観念もないので、
何も思うこともなく、そいつのためにと墓を掘って、墓標を立ててやった。
エルフ「…さてと」
その代わりにと言わんばかりに
彼女は、遺されたそのドワーフの鞄を漁って、羊皮紙の束を見つけた。
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