過去ログ - エルフ「私の前に道はない 私の後ろに道は出来る」
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34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/20(火) 17:53:01.52 ID:RTjao97F0

エルフ「こうして私は森を出て、どこへともなく放浪の旅に出た……これで、大体の話はお終い」


少女はそこで、これまでの人生の全てを話し終えた。
神に祈るように手を組んで、一人の牧師の前にひざまずいていた。


エルフ「あとは、貴方方もお分かりの通りだよ…話す必要はない」


牧師「……なるほど、な、実に興味深い話だった、私も長年生きてきて聞いたこともないよ」

牧師は胸に聖書を抱いたまま、深く息を吸うと、

彼女の話を引き継ぐように、言葉を続けた。


牧師「そうして君は、この村で行き倒れて、ある老婦人のもとに拾われた、そうだな?」

エルフ「……はい」


牧師「彼女は心優しい我らの隣人だった、君のことを手厚く看護して、自らの家に住まわせてやった、そうだな?」


エルフ「…はい」

彼女は、牧師の弁がだんだんと熱を帯びていくことを感じ取った。


牧師「それが今から何年前のことか、君には分かるかい?」

エルフ「さあ、日にちの数え方なんて教わったこともなかったので…」


牧師「20年だ!かれこれもう20年も前になるんだよ!分かるか?この意味が」


途端、牧師が堰を切ったようにまくし立て始めた。
少女はそれを、黙って俯いたまま聞いていた。




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