過去ログ - エルフ「私の前に道はない 私の後ろに道は出来る」
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36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/20(火) 18:25:48.13 ID:TV0/oWnE0

広場にはもう既に、何かを焼き焦がした跡があった。

藁と木材、そして十字架に貼り付けられた人間の焼死体があった。


牧師「…彼女も、君を匿ったことで魔力に毒されていただろうから、もう既に葬ったのだよ、ああ、君のせいだ」

エルフ「……そうか」


別に言わなくていいことだった。彼女も全部聞いていたのだから。


婦人を罵る皆の怒声と、身を焼かれる彼女の断末魔が、聞きながら、悔しくて涙がこぼれた。

自分に親切にしたから、彼女は死んだのだ、だから牧師の言うことは正しい。そう思った。


檻を広場の真ん中、材木と藁を盛った山の上に置いた。


次に、牧師が眠たい聖書の言葉を並べながら、小瓶の中の聖水を撒き

最後に、粉を全体に万遍なく振りかけた。


牧師「これは浄化の青い炎を呼び起こす聖なる粉だ、貴様のような魔女とてこれには耐えられまい…!」


エルフ「ばーか、それはただの燃焼作用で、そう見えるだけだよ、炎には変わらない」

牧師「ふん、負け惜しみを、体に火がついてからでもそんな口が聞けるといいな」


牧師がそう勝ち誇ったように言うと、周りの人々が藁の中へと次々松明を投げ入れた。

青緑の火花が巻き起こり、
やがて檻は炎に包まれた。


牧師「ああ、私はようやく、貴方のために魔女を殺しました。神よ…」



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