17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/21(水) 22:09:45.72 ID:Le++7Cc10
「まさかとは思うが、お前アイドルのプロデューサーになったのか?」
「……悪いかよ」
「成程成程、確かにお前は女をたぶらかす天才だったからな。天職だ」
「人聞きの悪い嘘をつくな!」
「人聞きの悪い嘘……なんだか良いことをする善人、みたいなフレーズですね」
「アイドルは儲かるからな。私も面さえ良ければアイドルをやっていただろうに」
喉を鳴らしながら笑えない冗談を囀る貝木。
何を抜かしてやがる。
例えイケメンだろうとお前だけは百回転生しても詐欺師の道を歩むだろう。
「余接。お前は何故ここにいる」
「僕はアイドルをやるんだ。いぇーい、らぶらぶきゅんきゅん?」
「…………」
両の手でハートマークを胸の前で作る斧乃木ちゃんに対し、有無も言わせずその頭頂に拳骨を叩き込む貝木。
まあ、この時ばかりは貝木の気持ちもわからんでもないけれど。
「痛いな、いきなり殴らないでよ貝木のおじさん 」
「余弦の馬鹿は何をしているんだ」
「いいからとっとと帰れよ、ここに居たって金にはならないぞ」
お前の顔も見たくないしな、と付け足す。
建前でも何でもない。
出来れば貝木とは一生涯会いたくなんてないのだ。
「いいだろう。帰って欲しければ金を払え」
「この――」
「俺はそこのお嬢さんに用がある」
「へっ? わたし?」
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