16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/21(水) 22:46:33.68 ID:Le++7Cc10
004
「森久保!?」
『透けている』森久保の身体に触れようと手を出すが、その手は虚しくも空を切る。
体積自体がなくなっていた。
「わ、私……アイドル……やっていく、自信、ありません……」
僕の知る限り、人間は透けたりしない。
森久保が迷彩ステルスでも所持していれば別だが、ステルスで消えようが体積が消える訳も無し、そんな高性能な光学兵器を森久保が持っている理由もない。
ならば。
「ですから……も、もう、もりくぼは無理です……」
紡いでいく言葉の量に比例して『薄く』なっていく森久保。
怪異、か。
「い、今までは……プロデューサーさんやファンの皆さんががんばれ、って言ってくれたから……なんとか、ちょっとだけがんばれたんですけど……」
「森久保!!」
「阿良々木くん、あれ!」
どんどんその濃度を減らしていく森久保の背後に、一瞬だけ細長い胴体に短い四肢を持った獣がひょろりと身を翻すのが見えた。
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