3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/22(木) 21:08:39.10 ID:+nZ8YiETo
彼女はふん、と一つ鼻から息を吐いてから言った。
「誕生日のお祝い、やっぱりいらないや」
「それは……どうして?」
「……上手く……できなかったから」
僕の隣の彼女は悲しげに俯いた。
普段は見られない、静かで憂いのある表情が蛍光灯の白に色を輝かせる。
「――に、申し訳ないか?」
「……それもあるけど」
僕は彼女の悲しみが伝染してこないよう、多少無理に微笑みを作ってやった。
「思ったことを言ってごらん。……何せ、今日は誕生日だから、誰も文句を言えないさ」
まるで教師だな、とは僕の友人の弁だ。
僕のアイドルのプロデュースという、一見華やかな仕事について訊かれ、
ありのままを話したらそう返された。
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