39: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:16:11.90 ID:9elYANWEo
* * *
ハルヒ「有希! いるんでしょ! 開けなさい!」
キョン「ユキ? 見覚えがあるような気もするがこれが団員Xの家か?」
40: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:17:26.59 ID:9elYANWEo
ハルヒ「やっぱりあんただったのね! ここのところ誰かに呼ばれてるような気がしてたのよ」
キョン「長門か!」
古泉「……」
41: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:19:25.12 ID:9elYANWEo
キョン「これは結局、どういうことだったんだ?」
古泉「長門さんが熱を出して寝ていた。それと時を同じくして我々は長門さんの存在を記憶から消していた」
「ということになりますね」
42: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:20:29.74 ID:9elYANWEo
キョン「しかし情けないもんだな……。まさか長門の存在を忘れるなんてな」
「ハルヒの後を追って長門のマンションに来ても俺はピンとこなかったぞ」
「長門の顔を見た途端、嘘のように元に戻ったがな……」
43: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:23:59.85 ID:9elYANWEo
キョン「もう体調は大丈夫なのか?」
長門「問題ない」
キョン「すまなかったな。ハルヒのことを若年性健忘症なんて馬鹿にしてたが、俺自身がそうだったようだ」
44: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:25:19.92 ID:9elYANWEo
長門「私の存在意義、アイデンティティーは涼宮ハルヒの監視にある」
「しかし、それとは別にこのインターフェースが小さな自我を持ち始めていた」
「私は私である、と」
45: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:26:46.74 ID:9elYANWEo
キョン「俺はお前の顔を見るまで何も確かなことは思い出さなかったぞ」
長門「情報改変の根底に存在意義の証明があった。他者に認められることで、私という個が成立した」
「よってすべての情報改変が解かれた」
46: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:28:50.89 ID:9elYANWEo
キョン「それにしても長門よ、そういうことはひとりで悩む前に相談してくれないか?」
「お前にとっちゃ一大事なんだろうがな、俺みたいな矮小な人間にとっちゃそんな悩みは日常茶飯事なんだ」
「人生に悩むことなんて人間すべてが一家言持ちと言ってもいい」
47: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:30:19.07 ID:9elYANWEo
キョン「感情は確かにやっかいだが、唾棄すべきものではなく、うまく付き合っていくことが重要だと俺は思う」
「だから……、もうあんまり色んなことを考えるな」
「俺たちの悩みはハルヒだけで十分だ。そうだろ?」
48: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:31:29.49 ID:9elYANWEo
キョン「結局のところ、俺たちはお前を助けてやれなかった。もちろんおしいところまではいっていたはずだ」
「ただな、口惜しいことにいいところはすべてハルヒが持っていった」
「今回のお前を救い出したのは他でもないハルヒだ。俺や古泉や朝比奈さんでは不可能だった」
49: ◆DefgSpEO2U[saga]
2014/05/24(土) 21:33:09.88 ID:9elYANWEo
ハルヒ「有希? どうしたの?」
長門「……」
ハルヒ「黙っててもわからないわよ。また具合でも悪いの?」
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