13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/25(日) 13:14:30.75 ID:dxcDzJ6y0
「な、なんか噛まれた……」
「噛まれた?」
「うわぁ!?」
「ひゃあああぁぁぁ!!」
双葉が放り出した小さな黒い塊は、蟻だった。
早坂と脇山も驚いてお互い抱き合っている。
テーブルの端に落とされた蟻は、そのままテーブルを伝って裏側へ行ってしまった。
「蟻って噛むんだ……」
「世の中には象まで集団で襲い掛かって食っちまう蟻もいるそうだからな」
日本における蟻は比較的大人しい習性のものも多く働き者、というイメージな生き物だが、実際はかなり凶暴な種も存在する。象もそうだが、砂漠には人間を襲う種もいる。
何百という数で獲物にたかり、噛みつきや毒で徐々に弱らせて殺すのだ。
「びっくりしたなぁ、もう」
「働かない双葉に働き蟻が怒ったんだな」
「社会の歯車にはなりたくない」
「言い訳の常套句だな」
そんなセリフを言っていいのは、自らの力だけで生活出来る人間だけである。
というかあの蟻、双葉の家から服に紛れてついて来たんじゃないか?
あの家なら蟻くらい湧いて当然な気もする。
いつかの神原の部屋みたいに掃除でもしてやりたいところなのだが、本で埋れた神原の部屋とは違い、別のインセクト系ショック映像にも邂逅しそうで腰が引ける。
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