過去ログ - 阿良々木暦「あんずアント」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/25(日) 13:19:09.85 ID:dxcDzJ6y0

あの千川さんがロハでスタドリをくれるなんてもはや尋常じゃない。
斧乃木ちゃんが爆笑するくらいあり得ないレベルだ。

まさか怪異の仕業か。
安易だがそう説明するしか納得の行かない状況の中で佇んでいると、応接間の方から小さな人影が現れた。

「プロデューサー!」

「双葉?」

元気良く飛び出してきたのは、昨日一緒に仕事に行ったばかりの双葉だった。
基本的に働きたがらない双葉はあまり活動しない。
多くて週に三日、稀に四日程度だ。
そのため、今日はオフだった筈だが……。

何があったのか、その瞳はいつもの澱んで濁った無気力なそれではなく、爛々と活気に溢れている。
しかもライブ衣装まで身に纏って。

「プロデューサー、仕事行こう! 杏、早くトップアイドルになりたい!」

刹那、眼の焦点が合わなくなる。
続いて視界はぐにゃりと歪み、そのまま崩れ落ちた。

ああ、そうなのか――。
人間は、あまりにもショックな出来事に遭遇すると、身体が拒否反応を起こすのだ。
初めて知った。危うく気を失うところだったじゃないか。

「プロデューサー……杏、今まで怠けてばかりで本当にバカだったよ……今までの分も取り戻すから!」

無気力な島村と神崎、金儲けすら放棄した千川さん、そしてオフだというのに勤労意欲満々の双葉。

もう考えるまでもない。

これは、怪異の仕業だ。



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