過去ログ - 海未「懐かしき日々」 -SS速報VIP

過去ログ - 海未「懐かしき日々」

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17: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/05/25(日) 13:02:04.56 ID:VmZrDLv9o
『そうだね、帰ろー』

穂乃果はすたすたと歩き出します。

私たちも後を追っていきますが、一向に出口に出られません。

18: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/05/25(日) 13:04:52.76 ID:VmZrDLv9o
辺りはあっという間に暗くなり、どんどん不安になっていきます。

もう帰れないんじゃないか。

早く帰って、ご飯が食べたい。

以下略

19: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/05/25(日) 13:05:28.08 ID:VmZrDLv9o
『痛っ！』

疲れた足がもつれて、小さな私は転んでしまいました。

『海未ちゃん！』

以下略

20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/05/25(日) 13:06:55.69 ID:EHrUo/8Xo
とてもいいです

21: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/05/25(日) 13:09:55.52 ID:VmZrDLv9o
『ぐすっ……うえええええん……』

こんな状況で1人が泣き出してしまうと、伝染するのが子供の性。

『おかあさん……おなか空いたよぉ……』

以下略

22: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/05/25(日) 13:14:24.46 ID:VmZrDLv9o
ですが、穂乃果は。

『……』

穂乃果だけは、泣きませんでした。

以下略

23: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/05/25(日) 13:18:52.74 ID:VmZrDLv9o
『ねえ、手を繋ごうよ！』

穂乃果は気丈にそんなことを言います。

泣いている2人の手をとって、3人で手を繋いで。

以下略

24: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/05/25(日) 13:19:18.65 ID:VmZrDLv9o
しばらく歩くと、開けた場所に出ます。

そこは小高い丘みたいになっていて、街を一望できる子どもたちの間では秘密の場所。

あちこち歩きまわっているうちにいつの間にか着いてしまったようです。

以下略

25: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/05/25(日) 13:20:01.43 ID:VmZrDLv9o
『お腹、すいたね……』

『はい……』

たくさん歩いて、泣いて。

以下略

26: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/05/25(日) 13:20:43.43 ID:VmZrDLv9o
『じゃあ、これみんなで分けて食べよ！』

穂乃果がおもむろにランドセルから見つけたお饅頭を差し出します。

たったひとつのお饅頭を3つに分けて。

以下略

27: ◆PNFDLOCdao[saga]
2014/05/25(日) 13:21:12.90 ID:VmZrDLv9o
『おいしいね』

『はい、とっても……』

優しいお饅頭の甘さが体に溶けるように。

以下略

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