過去ログ - 安価で超能力バトル
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103: ◆tcMEv3/XvI[saga]
2014/06/15(日) 09:20:32.81 ID:Vux8BuEvo


#4−8#


狂戦士「ククク……申し遅れたが……俺のことは『狂戦士(バーサーカー)』と呼んでくれ」

軍曹「その名にそぐわぬ冷静さ……だが眼光狂気、確かにお前は危険だ……」

ダニエル「僕はそうは思わん。僕一人でも倒せる」


ダニエルは一歩前に出ると、そう虚勢を張って見せた。
ダニエルの手は、背後で、狂戦士の死角になる角度でせわしなく動き、何らかのサインを形作っている。


軍曹「……! ……ああ。そうとも。お前なら倒せる」

狂戦士「……では始めようか」


軍曹は考えた。
恐らく、狂戦士の能力は「物質の分解と再構築」……かつ、生物は分解できない。
生物を分解できるなら、「壁に触れて槍を作る」などという遠回りなことをする理由がない。
直接触れただけで相手を破壊できるのだから。

軍曹は考えを進める。――そして、ダニエルのサイン。
ダニエルはおそらく、軍曹よりも頭がいい。軍曹の想定していない部分すら想定してサインを送っていると見るのが妥当……。
従うべきなのだろう。
――彼を取り巻く周囲の言動には不自然な点があるが、今はあれこれ選り好みできる状態ではない。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――。


少年「貴方がRF製薬についたと聞いて安心しました……」

神父「ほう。どういう意味ですかな?」

少年「これでお前を躊躇なく殺せる!!」


少年、肩にかけていたショットガンを腰だめで構え、発射。
直立から構え、発射までの時間は0.5秒を切っている。
だが、神父が少年に向けて手をかざす方が早い。
12ゲージの弾丸が全て逸れ、奥の壁に着弾。


神父「Saiga12……AKシリーズの流れを汲んだ、セミオートショットガンですね」

少年「……逸れている? 先程の爆発的な強風から考えて、風の能力……?」

神父「その通り」

少年「なら距離を取って、確実に始末させてもらう」


少年は一目散に距離を取った。神父が追いかけてくるのは当然。
神父が言っていた通り、神父は少年と少女を殺そうとしているからだ

少年はドアを開け、部屋の中に入る。
狭い室内。いくつかのロッカー、乱雑に置かれたケーブル、工具。乾いた床。
……倉庫だ。


少年「ここなら水に足を取られず回避できる……それに、風を操る能力なら、閉所に誘い込んで空気の量を減らせばいい」


そう。「風」とは、空気の移動がもたらす「対流」でしかない。
空気の量が減るということは、能力が与える影響の範囲が減る。
相手の能力を「風を発生させる」ということに限定すればだが。
少年が入って数秒。倉庫のドアが開け放たれ、神父が入る。


神父「甘いですね……嘘をつくのも、嘘を見破るのも苦手のようだ」


少年は、少女と違って嘘が下手だった。




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