49: ◆tcMEv3/XvI[saga]
2014/05/27(火) 18:12:38.90 ID:vmBYOszLo
#2−9#
突然の銃声。窓ガラスが割れる。銃声が増える。2回、3回――。
軍曹は咄嗟の判断で能力を使用した。
軍曹は、その能力により全てのダメージを無効化できた。
――《ストーカーインザダーク》
影に潜って移動できる能力だった。
まるで自由落下するようなスピードで自分を影の中に入れ、影の中で自由に移動できる。
影は形を変える。だが影を傷つけることは誰にもできない。
――軍曹は、もう発砲してこないことを確認すると口だけ影から出して叫んだ。
軍曹「おい貴様!! これはスパーだぞ! なぜ発砲した!!」
男「対戦相手を傷つけなければ良いんだろ? 俺は拳銃のバレルと、そこの窓ガラスを傷つけただけ。何か問題でも?」
軍曹「ぐぅっ……! このヒョロガリ! 屁理屈は認めんぞぉ!!」
男「それよりも……いいのかい? そんなに簡単に能力教えちゃって……」
男は、#6#(>>13)で手に入れた医療用アルコールをぶち撒け、そこに銃撃する。
曳光弾がきらめき、アルコールに引火する。
男「ハハハハハッ!! どうだ? 明るくなったろう!? 影も消えるほど!!」
軍曹「いいや違う――――」
「光が強いほど闇は深く、影はどこまでも伸びる!!」
軍曹が隠れていた影は、炎の光の揺らめきとは対照的に、より長く伸びていた。
そう、男の隠れていた遮蔽物を越して、もっともっと長く――。
軍曹は影から出て、憐れみの目を込めて言い放った。
軍曹「お前もプリンセスの前で跪き、その手にキスしたいんだな……? だがキスするのは俺だ!」
男「……は?」
軍曹「いや、本題はそれじゃねえ……」
「火事起こしてんじゃねーよバカ!!」
拳が振り下ろされ、男の意識は完全に吹っ飛んだ――――。
141Res/131.45 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。