過去ログ - 真姫「μ'sメンバーが穂乃果にガチデレすぎて困る」
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120:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/17(日) 23:33:00.36 ID:H//L8RsCO
 ☆ 園田海未 ☆

 始めに感じたのは違和感だった。
 夜、家族付き合いの一環で、お土産を持って高坂家の門戸を叩いた園田海未だったが、玄関に入った際にソレを感じた。

「なんでしょうか……」

 違和感の正体に気づくのにあまり時間はかからなかった。原因となるものを足元に発見。

 高坂家は4人家族で、玄関に置いてある外履も、いつもは同様に4足だ。
 それが1足増えて5足になっている。まあ、たまたま靴箱に入れ忘れた分だと言われたらそれまでだが、海未にはその1足に見覚えがあった。

「これは、どこかで見た記憶が……μ'sメンバーの誰かでしょうか」

 視線を左上、そのまま少し右へ動かし、正面上を見ながら埃のついた記憶から洗い出す。
 すると、すぐにその”1足”の持ち主が判明する次第となった。海未が思い出したからではない。本人が目の前に現れたからだ。

「……真姫?」

「? あっ……」

 おそらく湯上がりなのだろう。バスタオルで頭を拭きながら彼女、西木野真姫は姿を見せた。身体からはまだ湯気が出ている。

「海未じゃない。どうしたの? まあ、貴方ならいつ居ても不思議じゃないけど」

 微笑みながらそういう真姫。それに今の発言、自分はどういう風に見られているのだろう。良く受け取れば仲の良い友達であるが、穿った受け取り方をすれば、しょっちゅう高坂家を訪れている事を暗に小馬鹿にされているようにも取れる。

「真姫ちゃんっ、お母さんがケーキ出してくれるって!」

 横から出現し、真姫の肩に両手を置いて懐いているのは……高坂穂乃果だ。彼女が他人にじゃれついているのは、海未にとってはよく見る光景だったがーー

「う、海未ちゃんっ?」

 ーー海未の存在に気づいた穂乃果は、真姫に預けていた両手をパッと離し、後ろ手に回す。その所作が海未に違和を感じさせた。靴の件に引き続き、新たな違和感だ。自分は土産を届けに来ただけであって、推理ゲームをしにきたわけではないのだが。

「こんばんは穂乃果……真姫が泊まりに来ていたのですね」

「う、うん」

「穂乃果もですが、真姫も一言言ってくれたら助言出来たのですが」

「助言?」

「ああ、私と真姫の話です」

「……そう」

 穂乃果が納得のいかないような、少し不貞腐れたような表情をする。何かおかしな事を言っただろうか。ちなみに”助言”とは、穂乃会メンバーとして素敵な穂乃エピを得る為の心構えの事だ。真姫は初めてのお泊まりなのだから、真姫の為にも助言くらいしてあげたいと思うのは同じ穂乃果を愛でる人間として当然ではないか。

 しかし、新たな違和感の正体は早々と見つかりそうだった。
 海未を見てから、真姫の肩に置いた手を反射的に離した穂乃果。それから両足を肩幅分に広げ、真姫から離れる様に片足を閉じ、密着していた身体が半身分離れた。
 顔も少し赤く……チラ、チラ、と真姫の方を目線だけで戸惑う様に見ている。

 そんな穂乃果の一連の行動を見て、さすがに”そっち”方面に疎い海未でも察する事が出来た。

 ーーそういう、事だったんですか……。

 そんな穂乃果を見て、海未は辿り着くべきではなかったのかもしれない……しかし、長年穂乃果を見てきた海未だからこそ辿り着いた結論だった。




海未「(もしかするとですが……穂乃果は、”真姫とそういう関係にある”と、密かに想いを寄せる私に誤解される事を恐れたのではないのでしょうかっ!?)」ビビーンッ!!


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