過去ログ - School Daysより「鮮血の結末」…その後
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2014/05/27(火) 23:01:43.78 ID:hw6FVUlU0
冬も終わり、春が訪れ、緑が生い茂る季節。
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2014/05/27(火) 23:02:29.25 ID:hw6FVUlU0
そして、二人は、そろって首元にスカーフを巻いていた。
縫合手術の痕が残っており、それを隠すためだ。
おそらく、この傷痕は、一生残るだろう。
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2014/05/27(火) 23:04:24.04 ID:hw6FVUlU0
今回の事件を受け、学園内にも警察の取り調べが入っており、
乱れた風紀の改善や、いじめの廃絶が義務づけられた。
これを受け、学祭での休憩所の伝統も発覚し、次年度以降、完全廃止となった。
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2014/05/27(火) 23:06:34.25 ID:hw6FVUlU0
一部の保護者からは、なぜ桂言葉を復学させたのかという非難も上がったが、
事件前の言葉の人間関係に関する情報も既に周知となっており、
むしろ言葉をかばう声が強く、退学を強要する動きにはならなかった。
以下略
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2014/05/27(火) 23:07:05.68 ID:hw6FVUlU0
さらに…本来、この二人の間にいたはずの誠も、今、この学園にいない。
といっても、退学したのではなく、留学のための休学中なのである。
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2014/05/27(火) 23:08:34.97 ID:hw6FVUlU0
誠は、世界と言葉の入院中、見舞いに行くことを刹那から禁じられ、
ただ学園に通い続ける日々だったが、世界も言葉もいない学園生活は、
既に彼にとって、ただ空虚でしかなかった。
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2014/05/27(火) 23:09:22.47 ID:hw6FVUlU0
日夜のバイトで、短期間で旅費を貯め、独学で簡単なフランス語も勉強した上で、
刹那親子にパリへの同行を願い出たのだった。
刹那たちも、世界と言葉が退院したら戻るつもりだったので、
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2014/05/27(火) 23:10:20.49 ID:hw6FVUlU0
「やっぱり、世界さんのサンドイッチ、おいしいです」
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2014/05/27(火) 23:11:12.38 ID:hw6FVUlU0
「もうすぐで、2年生になりますね」
「そうだよねー。勉強、難しくなるんだろうなぁ…はぁ」
「大丈夫ですよ。一緒に勉強しましょう」
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2014/05/27(火) 23:12:08.80 ID:hw6FVUlU0
「そうだ、今日は言葉に見せたい物があって」
「え、なんですか?」
そう言って世界が取り出したのは、一通のエアメールだった。
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2014/05/27(火) 23:13:32.72 ID:hw6FVUlU0
事件のことは風化したが、誠のことは、二人にとって、未だに禁忌であった。
同じ過ちを繰り返さないために、意図的に誠についての話題を避けていた。
だから、この手紙を受け取った世界は、一人では怖くて読む気になれなかった。
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