過去ログ - 【とあるSS】壊れた窒素と、打ち砕く幻想【改】
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K
[saga]
2014/05/27(火) 02:59:58.52 ID:miaor/mCo
絹旗「フレンダは超一言が多いんですよ」
絹旗の呟きに、しかしフレンダは反応を示さない。
目の前の鯖缶に集中しているようだ。
フレンダ「鯖……鯖……あ、あったって訳よ!」
粘着質な音を立てて、鯖がヘドロの中から持ち上げられた。
救出した本人フレンダは、目を輝かせて喜びを表現した。
しかし、
フレンダ「……へ?」
喜びもつかの間。
絹旗「……超ありえません」
鯖は箸から逃げるようにその表面を滑り、そして再びヘドロの中へ。
包まれるようにして液体に着地すると、僅かに顔を出した部分がボロリとその形を崩した。
そして最後には液体と混ざり合い、固形と呼ばれるものが一切見当たらない状態になってしまった。
滝壺「流石、私のスペシャルドリンク」
一部始終を見て、滝壺は僅かに上半身を反らし、満足気に呟いた。
そんな彼女とは対照的にフレンダは口を半開きにして天井を仰いだ。
絹旗はそんなフレンダの悲惨な現状を目の当たりにして、ほんの少しだけ滝壺が距離を置こうと座り直した。
麦野「ったく、こんな事で一々騒ぎやがって……あんたら餓鬼かよ」
鮭弁を空にした麦野が三人のやりとりに前髪を掻き揚げた。
そして、そんな彼女の溜め息混じりの言葉に三人は揃って顔を上げた。
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