過去ログ - 絵里「希と付き合うことになったけど、やだもうお家かえる」
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/29(木) 18:10:37.82 ID:d9oKBQfV0
数時間後――



「じゃ、今日はここまでにしましょう」

みんなへとへとになりながらも、それぞれ今日の内容を振り返りつつ片づけを始めた。私は希の元へ駆け寄る。

「ねえ、希……」

「なん?」

「今日、家に行ってもかまわないかしら」

「ええよ。ちょうど、新しい茶葉もらってな。一緒にお茶したいって思ってた所なんよ」

付き合ってから、希と私は特に今までと変わらなかった。もちろん、キスくらいはするようになったが、それはいつも私からだった。日本には惚れた弱み、などと言う格言があるようだが、まさにそれなのだろう。こちらばかりがヤキモキとさせられている。

「絵里、ちょっといいですか」

海未だった。手招きされる。私は希に一言断って、少し離れた場所に移動させられる。穂乃果も一緒だった。

「なに?」

まさかさっきの練習中のことだろうか。

「希、何か変じゃないですか」

「え?」

「そうなんだよ」

穂乃果が相槌を打つ。まさか、希の方だとは。

「今日ね、廊下ですれ違った時に声かけたらぼーっとしてたみたいでさ、数秒後に気付かれたんだけど……何か心ここにあらずって感じだったよ」

穂乃果は心配そうに、眉根を寄せた。

「私もそれを聞いて練習中、希の様子を伺っていたんですが、特にこれといっておかしなところはなかったので……絵里、何か知りませんか?」

「わからないわ……」

「付き合い始めて、浮かれていると言う線も少し考えてみたのですが……絵里はあったとしても、希はないなと……」

「なかなか失礼なことを言うじゃない……否定はしないけど」

「絵里ちゃん可愛いー」

「穂乃果……あなたね」

「本選も近いので、体調を崩していることを黙っていたりなんてことがないように……希ならしかねませんし」

「そうね。それは、同感だわ」

「希ちゃんのことは、絵里ちゃんが一番分かってると思うんだ。私たちからはあえて何も言わないから、お願いね!」

穂乃果はそう言って、親指を立てた。

「ええ」

そう、返事したものの、穂乃果の言ったことに対して、自信があるわけではなかった。



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