過去ログ - 絵里「希と付き合うことになったけど、やだもうお家かえる」
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/29(木) 18:18:19.52 ID:d9oKBQfV0
私の独り善がりに、希が付き合ってくれているのか。そんな疑心暗鬼が少しだけ芽を出し始めていた頃。
街で、男性と話している希を見た、と凛と花陽が教えてくれた。

「楽しそうに、してました!」

「花陽、あなた絵里が今にもそこの窓から飛び降りそうな顔してるって気が付いてる?」

「す、すいません。でも、これは由々しき事態ですッ……浮気かもしれませんしッ……」

「浮気かどうかはわからないけど、親しい仲っぽかったにゃー」

「ていうか、当の本人が部室に来てないってのはどういうことよ、あんた、何か聞いてないわけ?」

「聞いてたら、こんな風にならないと思うけど。ねえ、にこちゃん、絵里、息してるの?」

「絵里ちゃん……おーい、パンだよー。ほら、パン」

「穂乃果じゃあるまいし……やめてあげてください」

「だ、大丈夫だよ。希ちゃんに限って、浮気なんてすはずないって……私は思うな」

「でもさ、ことりちゃん。男が寄ってくるのは良い女の証拠なんじゃうあば」

「穂乃果、あなたって人は! 止めを刺すようなことを」

やいのやいのと、メンバーが口々に勝手なことを言っている。

「希……うッ……」

「ちょ、絵里あんた泣くんじゃないわよ」

「にこちゃん、泣かせたらダメだよー」

「穂乃果に言われたくないわ!」

「エリチカ……お家帰る……」

「帰んなバカ」

「にこちゃん、それはひどいよ」

「穂乃果、絵里を笑わせなさい」

「え、えーっと、べろべろばー」

「うッ……」

周りが騒ぎ立てれば立てる程、まさかと思うことも真実味が増してくる。と、ドアノブが回された。全員が一斉に扉を注視した。

「遅れてごめんな……って、な、なんや」

希は少し後ずさった。


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