過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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553:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2014/12/25(木) 17:31:43.83 ID:raeklLg30


陽乃「なにかな?」

八幡「今日もご両親いらっしゃらないんですか?」



陽乃さん相手では、雪乃だけでは分が悪い。

俺がいたとしてもたいした戦力にはならないけれど、いないよりはなしか。

二人に追いついて横に並んで歩くと、美人姉妹を眺めていた通行人が俺の事を見て

訝しげな表情を浮かべてしまう。

たしかに、この二人と見比べてしまえば、その落差に驚くかもしれない。

だからといって、俺もいたって夏という服装をして、おかしくはないはずなのに。

リブ織りの薄水色のTシャツに、七分丈のバギーデニム。それとスニーカー。

いたって平均レベルのファッションに、平均レベルを少し超えるルックス。

だから、俺の事を見て怪訝な顔をされるようなレベルではないはずなのだけれど、

やはり俺が一緒にいる二人のレベルが遥か上を突き抜けまくっているのが原因なのだろう。



陽乃「ああ、そうね。今日もっていうか、たいていいないわよ」

八幡「え?」

陽乃「雪乃ちゃんから聞いていないの?」

八幡「何をですか」

陽乃「うちは両親ともに仕事で忙しいから、自宅で食事をするのは珍しいのよ」

八幡「まあ、うちも共働きですから、同じような物ですよ」

陽乃「そう? でも、うちの場合は、極端に干渉してくるわりに、

   普段はほったらかしなのよね。どっちか一方に偏ってくれた方が

   子供としては対処しやすいんだけどな」

八幡「どこの家庭でも同じですよ。全てが満遍なく均一にだなんて不可能ですから」

陽乃「それもそうね。・・・・・・どうしたの雪乃ちゃん?」

雪乃「姉さん。ごめんなさい」

陽乃「どうしたの? 雪乃ちゃん。そんな神妙な顔をして」



振りかえると、俺と陽乃さんに置いて行かれた雪乃がポツリと立ち止まっていた。

やや俯き加減なのでよくは見えないが、表情を曇らせているようにも見える。

俺は訳がわからず、陽乃さんに助けを求めようと視線を動かすと、

陽乃さんは、元来た道を引き返し、雪乃の元へと歩み進めていた。



陽乃「雪乃ちゃんが気にすることなんて、何もないのよ。

   私が好きでやってるんだから、あなたは好きなように生きなさい」

雪乃「それはできないわ。私は、一度はあの家から逃げ出したけれど、

   それでも姉さんに全てを押しつけることなんてできない」





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