過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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623:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/01/29(木) 17:30:11.41 ID:ebUOfYOG0


第36章







7月11日 水曜日






陽乃さんの指示の元、俺と雪乃はその手足となって料理を運んでゆく。

三人が一斉にキッチンを動きまわったら身動きがとりにくくなって非効率かと思いきや

そこは雪ノ下邸。比企谷宅とは違って三人が一同に行動しても問題はなかった。

どことなく注意深くキッチンを観察すると、俺と雪乃が暮らすマンションのキッチンと

どことなく雰囲気が似ている気がする。

もちろん部屋の作りが違うし、規模だって違う。

だけど、なんとなくだけど使い慣れた感じがするっていうか、

違和感を感じないのは、

雪乃が実家キッチンの仕様をそのまま導入しているからだと思えた。

比企谷家の台所にだって比企谷家なりのルールがあって、主に台所の支配者たる小町が

作ったルールが絶対なのだが、その小町が作ったルールでさえ俺の母親が

台所を自分なりに使いやすいようにアレンジしたものが源流だ。

そう考えると、いくら実家を飛び出して高校から一人暮らしをしだした雪乃であっても

実家での生活の全てを実家に置いてくることなんてできなかったんだって

今さらながら思いいたってしまうわけで。

ま、だからなんだって話で、雪乃に話したら、自分が使いやすいようになっているだけよって

そっけなく突き放されそうだけどさ。



陽乃「あまり改善点らしい意見はなかったわね。

   本当にこのままでいいの?」



食事が進み、陽乃さんから依頼を受けていた銀むつの煮込みへの意見。

俺好みの味を知りたいって言われても、俺が今まで食べた中で最高に美味しかった。

なにせ俺が初めて食べたのは、親父が東京駅のデパ地下で買ってきたものであり、

そして、それを俺が大絶賛したものだから母親が自分なりに作るようになった。

そもそも親父だって、しょっちゅうそのデパ地下に行けないわけで、だからこそ

母親が作ってくれるようになり、そして平日夜の料理番を任されるようになった小町

が比企谷家標準の味付けとなった。

味付けに関しては、お店の物とは違うのだけれど、俺好みに改良されており、

なにより小町が作ってくれているんだから文句はない。

文句がないのは陽乃さんが作ってくれたものも同じだ。




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