過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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626:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/01/29(木) 17:31:39.78 ID:ebUOfYOG0

何を考えているかわからない陽乃さんに逆戻りしてしまうんじゃないかって、

陽乃さんから漏れ出ているかもしれない不気味な雰囲気を探してしまいそうになってしまう。



八幡「雪乃もいいな」

雪乃「私は・・・、構わないわ」

八幡「あとな、雪乃・・・」

雪乃「なにかしら?」



雪乃を顔をまっすぐ見つめて、言うべきか迷ってしまう。

俺がこれから言おうとしている事は間違いではない。

おそらく正しい。けれど、今の精神状態の雪乃が理解してくれるだろうか?

人は時として、事実を受け入れられなくなる。

正しいのだけれど、正しいと理解できなくなってしまう。

それでも今の雪乃には必要な言葉だと、信じたい。



八幡「雪乃が俺の事を理解するなんて、無理だと思う」



このたった一言で、雪乃の顔が凍りつく。

うつろな目で俺を見つめ返し、膝の上になったはずの手は、

だらりの椅子の下の方へと垂れ下がる。

裏切られたと思っているはずだ。

どんなときだって味方だと思っていた俺に見捨てられたと思っているはず。

なんだけど、こればっかりは言っておかないといけない、と思う。



八幡「長年一緒に育った小町だって、俺の事を全ては知らないし、

   俺だって小町の事を誰よりも理解しているって、うぬぼれてはいない。

   そもそもこんな一般論を言う事自体必要な事ではないと思うんだけどさ、

   なんだか今の雪乃には、こんな教科書に載っているような一般論が必要かなって」

陽乃「ある人物の全てを知る事はできない。

   知ることができるのは、ほんのわずかな一面のみ。

   親しい人ほど、その人物が持つ一面を数多く手にしてくけれど、

   それは多いだけであって、すべてではない。

   裏を返せば、親友が知らなくても、顔見知り程度の人が知っている事さえ

   あり得るってことかしらね」

八幡「まさしく教科書通りの解説ですね。まあ、そんなところですよ」

雪乃「いまさら小学校の教科書に出てくるような事例を八幡に上から目線で

   ご演説して頂けるとは思ってもいなかったわ」



雪乃の力が抜けきっていた肩がピクリと反応したかと見受けられると、

半分虚勢が入りつつも胸をしっかりと張る。


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