過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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629:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/01/29(木) 17:33:08.66 ID:ebUOfYOG0

雪乃の紅茶を淹れる動作もそうだが、陽乃さんのコーヒーを淹れる仕草は絵になっていた。

雪乃が柔らかい物腰だとしたら、陽乃さんはきりっとした優雅さを描いている。

いつもはコーヒーメーカーで淹れるらしいが、今日は特別にハンドドリップだそうだ。

本人いわく、コーヒーメーカーでやっても、自分でいれても大した差はないわ。

自分でやるのは面倒だし、時間と手間がかかるだけ。

だったら、機械に任せた方が効率的なのよ、とのことだったが、

俺からしたら、陽乃さんがコーヒーを淹れてくれている動きそのものがご馳走であり、

コーヒーの魅惑をより高めているとさえ思えてしまった。

先日も陽乃さんに手料理をご馳走になったが、

そのときも包丁の選択を気持ちの問題で選んだところがあった。

普段の陽乃さんの行いを見ていると、なにかしらの意味・効率があると思えていた。

人の気持ちを手玉にすることも多々あるが、面白半分で行動に起こす事はない。

むしろ明確な目的があって行動するわけで、気持ちの問題で選択などしないと思える。

人間なんて気持ちでモチベーションや成功率が大きく変化するのだから、

陽乃さんに限って気持ちの部分を切り離して語ろうだなんて論理的ではない。

ただ、自分の気持ちを切り離して、親の期待を優先して行動してきた陽乃さんだからこそ、

俺は陽乃さんの行動原理においては気持ちの部分を切り離して考えてしまう悪い癖が

ついてしまったのかもしれなかった。

だから、真心というか、陽乃さんがそういった気持ちの部分を大切にしてくれて

いる事自体が、無性に嬉しくも思えていた。



陽乃「鼻がひくひく動いて可愛いわね」



俺の鼻を見て、小さく笑顔を洩らす陽乃さんに、俺は顔が赤くなってしまう。

コーヒーに誘われて、体が反応してしまったのも恥ずかしかったが、

それよりも、陽乃さんのコーヒーを淹れる姿に魅入っていたことに

気がつかれてしまったことに恥じらいを覚えた。

その俺の恥じらいさえも陽乃さんにとっては、歓迎すべき振るまいなのだろうか。

機嫌が悪くなるどころか、鼻歌まで歌いそうな勢いで準備を進めていく。



八幡「なあ、雪乃。これって、いつも家で飲んでいるコーヒーじゃないか?」

陽乃「そうなの?」



俺と陽乃さんは、雪乃にコーヒー豆の答えを求める。

急に雪乃に話が振られたせいで、雪乃は一瞬キョトンとしたが、

すぐさまいつもの調子でたんたんと解説をしてくれた。

ただ、俺と目が合った時、ちょっと不機嫌そうになったのは気のせいだろうか?

なにか雪乃の機嫌を損ねることなんてしたかなぁ・・・・・・。



雪乃「ええ、うちのと同じコナコーヒーよ」


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