過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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黒猫
◆7XSzFA40w.
[saga]
2015/07/02(木) 17:28:43.28 ID:vFj3VvPa0
第56章
目の前の大きな画面には前回観た映画が映し出されている。
そう、今はストーカーを警戒する必要も、ましてや作戦の失敗を恐れる必要さえない。
つまりはなんの心配ごともなく目の前の映画に集中できる条件は整っていた…………はずだった。
なのに、どうしてなのだろうか? どうして俺はこの映画をゆっくりと鑑賞できないのだろうか?
もしかしたら呪われているのかもしれないとさえ疑ってしまう。
ま、呪われているのは映画じゃなくて俺自身ってところが認めたくない事実だが。
陽乃「どう? これだったら誰にも邪魔されずに「映画デート」を楽しめるでしょ?」
八幡「いや、ちっとも映画の内容が頭に入らないんですけど」
陽乃「だからぁ、映画のデートイベントとしては楽しめているでしょって意味よ」
八幡「楽しんでいるのは陽乃姉さんだけですよ」
陽乃「そうかしら? むしろ映画に集中できていない八幡は、
しっかりと映画デートを楽しんでいる証拠じゃないかしら?」
俺は陽乃さんの正確すぎる指摘に顔を赤くしながら苦い顔をうかべるしかなかった。
その弱りきった俺の姿さえもかっこうの獲物となり、陽乃さんを喜ばせてしまうのだから、
俺は一時も気を休める事は出来ないでいる。
八幡「あの……」
陽乃「なにかな?」
八幡「近くないですかね?」
陽乃「近いって? もうちょっと後ろの方で見る方が八幡の好みだった?」
…………絶対俺が言っている「近い」っていう意味わかってんだろっ!
しかも、本気でわかりませんっていう幼い顔を演じきっているものだから、下手な事も言えないし。
その、……これは雪乃にも言えない事なのだが、最近の陽乃さんの言動が演技ではないと
思えてしまう事がちらほらと見受けられる。しかも、うぬぼれ度合い80%くらいあるとは
思えるが、俺と二人っきりの時はとくにそう思えてしまう。
だから俺は陽乃さんに演技をするなとは注意できない。だからこそ俺は陽乃さんを拒絶できなくなる。
だって、今目の前にいる幼すぎるその好意に、俺は素直に受け入れたいって思えているのだから。
その一方で、今拒絶してしまったら二度とみることができないという恐怖も半分くらいはある。
俺はこの誰にも言えない喜びをどうすべきか判断を決めかねていた。
八幡「雪ノ下家のリビングにあるテレビはでかすぎませんか。こんな家電量販店の展示用にしか
ならないようなでかすぎるテレビを設置している家は初めて見ましたよ」
陽乃「あら? 八幡って友達の家でテレビを見られるくらい仲がいい人っていたっけ?」
八幡「すみません。想像でした」
陽乃「うん、でも量販店のでかすぎる大型テレビって一番売りたいサイズのテレビをでかく
見せる為に展示しているって言われてもいるし、
あながち八幡が言っている事も間違いではないでしょうね」
八幡「ネットとかでよく流れている噂ですね」
陽乃「ま、嘘も多いだろうけど、テレビの噂は本当なのでしょうね。
で、やっぱりもうちょっと後ろの方で見る? ソファーを動かせばいいだけだし」
八幡「いや、このままでいいですよ。なんとなく画面が近いかなって思っただけですから」
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