過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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黒猫
◆7XSzFA40w.
[saga]
2015/07/02(木) 17:29:45.66 ID:vFj3VvPa0
陽乃「そう? だったら映画を楽しみましょう」
八幡「あ、はい……」
俺の返事をにこやかに受け取ると、陽乃さんは再度俺の腕を引き寄せ、肩に頭をちょこんと
のせてくる。雪乃とは違う甘い香りのトリートメントの黒髪が頬をくすぐり俺を迷わす。
こそばゆくて、くすぐったくて、甘ったるい衝撃に、俺は無条件降伏をするしかなかった。
……というか、反撃らしい反撃を一切せずに受け入れていた。
黒革のソファーと来客が来る事を前提にして取りそろえられている威厳に満ちたすこぶる居心地
が悪いリビングは、俺達二人の周りのわずかな空間だけは来客を無視した空間へと書き変わる。
背もたれが浅い座る事を重視したソファーさえも俺の腕を枕にする事で、陽乃さんにとっては
最高のソファーへと変貌する。俺の方も柔らかなぬくもりの肢体に身を寄せることで、
来客用ソファーの性能を格段にあげていた。
八幡「陽乃姉さん?」
陽乃「ん?」
俺の呼びかけに形の良い顎をあげ、瞳を俺に向けてくる。
俺はその瞳と薄い布地がこすれ合うくすぐったさを我慢して言葉を続けた。
八幡「あの……、俺の肩に乗っているのはなんでしょうか?」
陽乃「私の頭だけど?」
八幡「それはわかっていますけど」
本能は降伏しても、ほんのわずかに残った理性は意味のない抵抗をしてしまう。
そして、その抵抗さえも陽乃さんの喜びに繋がっていると本能がわかっているものだから、
俺は言葉を引き止められないでいた。
陽乃「じゃあ、なにかな?」
八幡「…………いえ、なにも問題ないです」
陽乃「そう?」
八幡「はい」
と、再度俺の陥落を確認し喜んだ陽乃さんは、戦利品だと言わんばかりに俺の腕を抱きしめる力
を強めてくる。こんな予定調和を何度繰り返したのだろうか? ちっとも映画なんて観て
いなかったと断言できる。この調子だとまたこの映画を観る羽目になりそうだけれど。
八幡「陽乃姉さん」
陽乃「今度は何かな?」
八幡「この際適度なスキンシップは目をつむりましょう。だけどですね」
陽乃「なにも問題ないって言ったじゃない」
八幡「脚を絡ませてくるのだけは勘弁してください。ただでさえ映画の内容が頭に入ってきて
いないのに、これはさすがに刺激が強すぎます」
陽乃「もう映画に集中できていないのだから、この際全て諦めちゃいなさいよ」
八幡「いや、映画はもう諦めましたけど、せめてもの抵抗といいますか、
節度ある対応を求めているといいますか」
陽乃「わかったわよ。脚は勘弁してあげるわ」
八幡「ありがとうございます」
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