過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
↓
1-
覧
板
20
941
:
黒猫
◆7XSzFA40w.
[saga]
2015/07/02(木) 17:31:44.12 ID:vFj3VvPa0
八幡「え?」
陽乃「…………」
八幡「すみません。声がちいさくて、しかもくぐもって聞こえないです」
俺の再度の要求は満たされない。陽乃さんはこの結果をわかって台詞を言っているのだろうから、
ここは俺がかがみこんで耳を寄せろって事だろう。
だから俺は、芝居の台本通りに陽乃さんの顔の近くに耳を寄せた。
八幡「お願いしますから、もう一度だけ言って下さい」
陽乃「傷ついた」
八幡「傷ついた?」
陽乃「そうよ。八幡にキズものにされてしまったの」
八幡「やめてください。人が聞いたら絶対に勘違いするような発言はよしてください」
きっと俺がうろたえた姿を見たかったのだろう。
げんに俺が台本通りにうろたえている姿を見て、陽乃さんは破顔している。
陽乃「でもぉ、八幡って意地わるよね」
八幡「そんな事はないと思いますよ」
むしろ俺の方が虐められているって。……言わないけど。
陽乃「だって、駐車場の車の中でも私の事をキズものにしたたわよね?」
八幡「それは……」
陽乃「あのときもいつか償いをするって約束してくれたのに、
それさえも忘れて今も私をキズものにしたわ」
八幡「だから、きずものっていうワードを使うのだけはよしてくれませんか」
陽乃「間違った使い方ではないはずよ」
八幡「言葉の意味としては間違っていないかもしれないですけど、大多数の人間が最初に
想像する意味は陽乃さんがつかっている用法とは違いますよね?」
陽乃「あら? それこそ八幡が気にする事ではないわ。だって八幡は他人の目を気にせずに、
自分の道を歩いているって高校時代から言っていたじゃない」
八幡「それこそ勘違いしていますよ。俺だって人の目は気にしています」
陽乃「気にしていても割り切っていたじゃない」
八幡「だぁ……」
絶対に勝てない。だったら挑まなければいいのに、どうして俺って挑んじゃうんだろ?
ひらひらと舞って、俺をからかっては逃げていく。きっと一生手でつかむことなどできや
しないのだろう。一瞬だけ触れて、ほんの少しの間だけ気持ちがわかった気がして、
でも、きっと最後まで理解できない相手。
だからといって陽乃さんは理解されない事を望んではいない。俺も望んでいない。
だったら負け戦を続けるしかないだろ。……精神を削られまくるけど。
陽乃「もうギブアップ?」
八幡「いや、保留にしておいてください」
陽乃「いいわよ。で、話を続ける? なんの話をしてたんだっけ?」
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/1496.81 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている ) -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1401353149/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice