10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/29(木) 19:33:07.49 ID:jPxrNCQ30
「また今度、鷺沢のお勧めを聞きたいな」
「それでしたら……宜しければ、これを」
そう言い、鷺沢は嬉しそうに鞄から一冊の本を取り出す。
かなり古い本だ。
カバーもかなり劣化しており、値段を見ると現在の相場の三分の一ほどだ。
まだインターネットどころか携帯電話すらない時代のものだろう。
「いいのか? 結構古い本みたいだけれど」
「はい、読んで貰えると嬉しいです」
趣味の共有は楽しいものだ。
自分の好きな作品を睦い人に読んでもらい、感想を聞いたり世界観を共有する楽しみはどんなものでも共通だ。
表紙やタイトルからはどんな物語かもわからないが、鷺沢からの一冊だ。
是非とも大切に読ませてもらおう。
「ありがとう、大事に読ませてもらうよ」
鷺沢からの本をなるべく丁重に鞄に入れる。
早速今日、ブックカバーを買ってこよう。
「そう言えば、鷺沢はどんな本が好きなんだ?」
「あ……私も比較的何でも読みますが……やっぱり恋愛小説やファンタジーなどが……」
その後、ジャンルとしての好みや時代と共に移行する作品傾向の変化について静かにも熱く、それでいて饒舌に語る鷺沢の新たな一面を垣間見るのであった。
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