過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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143:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/01(水) 00:58:13.23 ID:pQGk8Z2w0
ふと、手の平に痛みを感じた。知らない間に両手を固く握りこんでいたらしい。痛みのあった左手を開くと、さして長くもない爪が食い込んだ痕が残っていた。爪痕は皮膚を突き破って鮮血を滲ませていた。

どこかで窓が開けられているのか、生暖かい風がゆるく吹いている。わずかに雨の気配があった。知らず、詰めていた息を吐き出すと、それは大きな溜め息になった。

この先、教師にできることはほとんどないだろう。自分に残された、少女のためにできる数少ない事のひとつを済ませるために、教師は生徒指導室に向かった。

足取りは床に粘り着くように重い。窓の外を見ると、分厚い雲が太陽を覆い隠し、大地に陰鬱な影を投げかけている。輝かしい陽光は黒々と隆起する暗雲によって簒奪された。



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