過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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179:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/09(日) 10:30:51.21 ID:+3BGlNmE0
翌日以降、教師の教える授業は完全に破綻してしまった。
宿題の放棄などはまだ生易しい。授業中に当たり前のように騒ぐ、立ち歩く、人目をはばからず飲食する。勝手に席を移っていることもある。
教師の授業だけは無断で欠席しておいて、前後の授業はちゃんと出席する、という生徒まで出る始末だった。

ただし、彼らの反抗は、教師に対する積極的な攻勢という方向には向いていなかった。
彼らは叱責する教師に、一分の関心も振り向けなかったからだ。目もくれず耳も傾けず、言葉を返すこともない。

壁がある、と教師は思った。
教室は教壇の内と外で分断されていた。生徒たちにとって教室とは教壇の外、自分たちのみで完結する世界だった。
教師は教室に存在しないも同然だった。教壇からの声は彼らの築いた壁に阻まれて、誰にも届かず墜落した。

究極の拒絶とは相手の全存在の否定なのだと、教師ははじめて思い知った。
何とかしなければ、と気ばかりが逸ったが、もはや教師だけでどうにかできる次元ではないのは明らかだった。



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