過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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182:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/09(日) 10:32:47.27 ID:+3BGlNmE0
――実際、舞台は整えられつつあった。日曜日を臨時休校として一切の学校活動を停止し、緊急職員会議が行われることになったのである。
簡単な伝達は職員室で行われるが、重大案件の職員会議は会議室で行われるのが通例らしい。教師が着任して以来、はじめてのことだった。

それだけ彼らも焦っているのだ。些末な諍いに囚われず、本気で問題解決に取り組もうとしている表れだと、少し安堵している自分がいた。
彼らにも教員としての自覚が残っていたのだと思うと嬉しかった。

ただ、心に何の曇りもないというわけではない。単純に喜ぶには大事なことを見落としているような、胸の痼りが消えずにいる。

だから教師はこうして、開会の一時間前に職員室に向かっているのだ。
職員室には直前まで会議の資料を準備している教頭たちがいるはずで、その会議資料を事前に入手するためだった。

会議資料の作成は、到底教頭ひとりの手に負えるものではない。だから当然、当事者として深く関与している教師も加わるものと思っていた。事の成り行きを考えれば教師の参加はあるべきだが、そうはならなかった。

教頭は資料作成から教師を排除したのである。他の連中も同調して、教師は何もしなくてよいと繰り返した。
表面上は軟らかい態度だったが、裏にきっぱりとした拒絶を感じた。教師が要求を強くすれば、それ以上の強さで撥ね退ける――そういう気配があった。

それならそれで、当事者である自分の意見を挿入してほしいと言えば、教頭は、自分たちが信用できないのかと言って話を打ち切った。
では、職員会議前に資料がほしいと申し出れば、いつ完成するかわからないからと、これまた却下される。

ここに教師が彼らを信用しきれない理由がある。どうして今、教師を締め出す必要があるのか、真意がまったく掴めない。
日毎に催促しても生返事ばかりで埒が明かなかった。



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